ITエンジニアで仕様の理解ができない原因と対策5選【すぐに使える】

Writer - シン -
フリーランスエンジニア|Oracle認定JavaGold保有|全日本SEO協会認定SEOスペシャリスト|IT企業でフルスタックエンジニアとして参画中

エンジニアだけどシステムの仕様の理解が難しい。上司からの指示もその場で理解できない。でもその場で質問しづらいから、指示をきちんと理解せず実務に入るけど、仕様を理解してないから後でつまるケースが多い。何か良い解決策があれば教えて欲しい。

こんなお悩みにお答えします。

本記事で解説する「ITエンジニアで仕様の理解ができない原因と対策」を読めば、正確に仕様を理解してスムーズに実務を進められる方法がわかりますよ。

僕は現役のフリーランスエンジニアです。現在は大阪のIT企業でフルスタックエンジニアとして働いています。実務では毎日、設計書を読み解き、コードを書いています。それらの知見をもとに解説していきますね。

システムの機能によっては、仕様が複雑なケースはよくあります。なかなか仕様を理解できないこともあるかと思います。

でも、仕様を理解するには「理解の仕方」さえ把握すれば、実はそこまで難しい話ではありません。

前置きはこの辺りにして、さっそくみていきましょう!

目次

ITエンジニアで仕様の理解ができない原因

まずエンジニアで仕様の理解ができない原因をみていきましょう。

原因は以下の通り。

  • 仕様書や設計書の情報が不足している
  • そもそも資料の場所がわからない
  • 複雑な仕様を頭だけで理解しようとしている
  • 口頭でのやり取りで終わっている
  • 不規則な生活をして頭が回っていない

1つずつ解説していきますね。

原因1:仕様書や設計書の情報が不足している

1つ目は、仕様書や設計書の情報が不足しているケースです。

これはどの現場でもよくありますね。特にアジャイル開発の現場ではよくあります。

アジャイル開発の現場には詳細設計書がなく、漠然とした仕様書をもとに開発することが多いです。詳細設計書があったとしても、全てを網羅できていないケースも多いです。

必要情報がないと理解するのは難しいです。この場合、理解力がどうこうの話ではないです。やるべきことは「情報が足りているのかどうか」を判断し、足りていないのであれば質問することですね。

当たり前のことですが、当事者になると意外と気づけていないケースがあります。

原因2:そもそも資料の場所がわからない

そもそも仕様書や設計書等の資料があることを「認知していない」ケースです。

案件に参画したてのエンジニアによく起きがちです。

実はその現場に仕様書や設計書は存在しており、そこに詳細な仕様が書いてあるのに、「仕様書や設計書がないもの」と思い込み、疑問に感じたこと1つ1つ質問するパターンですね。

ほとんどの現場には仕様書や設計書があります。そして頭で考えていた難しい仕様も、すでに仕様書に答えが書いてあるケースはあります。

そのため、まずシステム開発をする前に、必ず資料の場所は現場のメンバーに聞いて把握しておく必要があります。

原因3:複雑な仕様を頭の中だけで理解しようとしている

複雑な仕様を頭の中だけで理解しようとしても、うまくいかないことが多いです。

なぜなら、脳の短期記憶には限界があるからです。

まれに優れた頭脳を持っていて、想像だけで1から10まで仕様を理解できる優秀なエンジニアもいると思います。

ですが僕は、基本的には頭の中だけで理解するのは難しい場面が多いと考えています。

まずは頭の中だけで理解しようとするのはやめて、PCのメモやエクセル、あるいは紙にアウトプットしましょう。

見える化して1つずつクリアしていくことがポイント。見える化すれば、後で見返したときに思い出しやすいというメリットもあります。

原因4:口頭でのやり取りで終わっている

会議の際に、仕様の話題になった時、口頭でやりとりすることはよくあります。

しかし、口頭だけで済ませるのはナンセンスです。

たとえば、エビングハウスの忘却曲線によると、人は1時間後には56%忘れると言われています。口頭でやり取りをすると、伝えた側も「何を伝えたのか忘れている」ことがあります。

指示を受けた側も、「何の指示を受けたのかを忘れる」ことがあります。そして最終的にあとで「言った言わない論争」に発展するなど、トラブルになるんですよね。

もちろん口頭でのやりとりを、一切なくすべきではありません。口頭でのやりとりは、短時間で手軽にコミュニケーションが取れるメリットがありますからね。

ただ口頭でやり取りをするのなら、「プラスで文章にも残すべき」だと考えています。

文章に残しておけば、証拠になりますし、何度も読み返して理解を深めることができるからです。

原因5:不規則な生活をして頭が回っていない

5つ目の原因は、不規則な生活をして頭が回っていないケースです。

当たり前ですが、意外とできていない人が多い印象です。頭が回っていないということは、もちろん物事の理解力や判断能力が低下します。

その状態では、「本来持っているあなた自身の最高のパフォーマンス」を発揮できず、複雑な仕様を理解できないことにもつながりかねません。

エンジニアは特に複雑な仕様を理解する必要がある「クリエイティブな職種」のため、一般職よりも考える時間は長いです。頭のスポーツと言っても過言ではありません。なので、肝心の頭が回っていないと、仕事をスムーズに進めることが困難です。

たとえば、空気のない自転車を漕ぐと、遅いですよね。定期的に空気を入れ、エネルギーを補充する必要があります。それは人も同じで、人はご飯を食べたり睡眠を取ったりしているときに、回復してエネルギーが補充されます。

エネルギー切れの状態では、頭が回らず人の話も、文章も何もかも頭に入ってきづらくなります。

もし現在、不規則な生活をしている方は、ぜひ規則正しい生活と良質な睡眠をとるよう心がけてみてください。

ITエンジニアで仕様の理解ができない時の対策

この章では、具体的な対策について解説していきます。

前述した5つの原因に対して、解決策を述べていきますね。

  • 仕様を理解するための情報はそろっているのかどうか
  • 資料の場所を把握しておく
  • システムの流れをPCのメモでまとめる
  • 仕様の話になった際は必ず文章に残す
  • 常に80%以上のパフォーマンスを発揮できる状態にしておく

1:仕様を理解するための情報は載っているのか

まずは仕様を理解するために、仕様書に「必要な情報は載っているのか」を確認します。

仕様書といっても、肝心の情報が載っていないことはよくあります。

わかりやすい例で言うと、ボタンの制御とかですね。初期表示時はAボタンは使用可能なのか、不可能なのか。特に細かいことは載っていないことはあります。この場合、独断で進めるのではなく、確認するのが望ましいです。

もちろん何でもかんでも質問する必要はありません。

たとえ仕様書に情報が載っていなくても、既存の機能と同じ処理でできそうなところは、同じ処理にすればよい場合もあります。

まずは仕様書に「仕様が載っているかどうか」をチェックし、載っていなければ質問するようにしましょう。

もし仕様が載っていない場合、「自分で仕様を考えて実装する」か「顧客と仕様をにぎっておく」か大体どちらかになるかなと。

2:資料の場所を把握しておく

新しい現場に参画した際に、設計書や仕様書などの資料がどこにあるのかは、いち早く把握しておくといいでしょう。

原因の章でも解説しましたが、資料の場所を知らずに、質問してしまうエンジニアはよくいます。

質問で聞きたかったことは、すでにある仕様書や設計書に書いてあるケースがあります。この状況は僕自身、いろいろな現場に入ってきて、よく目にしてきたのでわかります。

資料の場所は遠慮なく聞きましょう。もし質問して怒る人がいるようなら、そのような現場にいるとメンタルが悪化するので、早いうちに別の案件を探すといいです。

新規案件に参画した場合は、早めに仕様書や設計書などの場所は把握するようにしてみてください。

3:システムの流れをメモでまとめる

仕様を理解するなら、システムの処理の流れをメモにまとめるのが効果的です。

仕様は頭の中だけで考えるのではなく、アウトプットすることでイメージしやすくなります。

PCのメモやエクセル、あるいは紙に書いても良いでしょう。僕自身もアウトプットし始めてから、理解の速度が上がったと実感しています。

メモの仕方はなんでも良いです。たとえば僕は、箇条書きにしていますが、人によってはフローチャートや図を書いている人もいると思いますね。

とはいえ、現場には画面遷移図などが既にあったりします。まずは画面遷移図などを確認し、その上で分からなければ自分が理解しやすいようまとめてみると良いでしょう。

4:仕様の話になった際は必ず文章に残す

会議の際に仕様の話になった際、必ず文章に残すようにしてください。

できれば、指示をする側が文章に残して欲しいところですが、上司によってはめんどくさがって口頭だけで済ませようとする人がいます。

この場合、自分でメモを取るしかありませんので、メモを取りましょう。そして後で、そのメモを指示した側に共有してください。チャットでもメールでも何でもOKです。

共有する理由は、もしメモの内容が間違っていた場合、指摘してくれるからですね。

早いうちに指摘をもらっていた方が、お互いの認識が一致した状態で作業を進められるので、手戻りが少なくなるメリットがあります。

5:常に80%以上のパフォーマンスを発揮できる状態にしておく

エンジニアは頭のスポーツと言っても過言ではないほど、頭を使う仕事です。

そのため、パフォーマンスが悪いと、頭が回転しないため相手の話がなかなか理解できなくなります。

常に80%以上のパフォーマンスは発揮できるようにしておくと良いです。当たり前かもですが、規則正しい生活をし、適度に運動する。これだけでも1日のパフォーマンスはよくなります。

たとえば、下記は僕が行なっているハイパフォーマンスを出すための対策です。

  • 朝は散歩とラジオ体操をする
  • 昼ごはんは食べすぎない
  • ジムでウエイトトレーニングする
  • ジャンクフードを食べない
  • 寝る前にアルコールは飲まない(平日は)
  • 寝る前にスマホを見過ぎない
  • 7時間睡眠をとる

上記をやるだけでも食事と睡眠、運動を管理できるため、かなりメンタルがよくなりパフォーマンスがあがります。

ぜひ試してみてください。

まとめ:ITエンジニアが仕様を理解ができない原因と対策

ITエンジニアで仕様の理解ができない原因と対策を解説しました。

IT業界は専門的な事象が多く、仕様の理解が難しい場面はよくあります。また、人によって理解力の良し悪しはあります。

でも、仕様の理解は頭が良い悪いというよりかは、

  • 仕様書や設計書の場所を把握しているか
  • 仕様に関する情報は仕様書や設計書に載っているのか
  • あるいは既存のコードを見ればわかるのか
  • 質問しないと絶対にわからない仕様か
  • 1つずつ飛ばさずに仕様を理解していけるか
  • わからないことは要点をまとめて質問できるか
  • 常に良いパフォーマンスを発揮できる状態か

上記が鍵だと思っています。

ぜひ本記事であげた対策を実践してみてくださいね。

以下では、ITエンジニアが実装力を向上させる方法を解説していますので、こちらも参考にしてみてください。

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