未経験でSESに入りました。参画先の現場で質問しても「自分で調べてね」といわれて、全然仕事を教えてくれないのですが、どうすればいいですか?
こんなお悩みにお答えします。
この記事で解説する「SESで仕事を教えてくれない現場にあたったときの対処法」を読めば、現場での立ち回り方や今後どう行動すべきかが明確になりますよ。
僕自身、過去に受託開発兼SES企業に所属していた経験があります。また現在もフリーランスエンジニアとして働いていますので、それらの知見を基に解説していきますね。
記事前半では、「SESで教えてくれない原因」を解説し、後半では具体的な対策をお伝えしていきます。
では見ていきましょう!
前提:SESで教えてくれない現場は割とある
まず、SESに関わらずですが、仕事を教えてくれない現場は割と存在します。
なのでマインドとしては、「まぁ教えてくれなくても、そんな現場もあるよね」くらいに思ったほうが気楽です。
実際、僕も過去にSESの客先常駐で質問をしても「それはググって」とか「他の画面を参考にしてください」と言われ教えてくれなかったことがあります。
教えてくれないのには色々な原因があります。
とはいえ、その状況を放置していては、自身が成長しづらくなるなどのデメリットがでてきます。
そのため、色々な教えてくれない原因を一つずつ分解していき、一つずつ適切に対処することで、SESの現場でスキルアップしていくことは十分に可能です。
SESで仕事を教えてくれない原因
では「SESで仕事を教えてくれない原因」をみていきましょう。
主な原因は以下の通り。
- 忙しい
- 指導者が決まっていない
- スキルのミスマッチ
- 質問の仕方がよくない
- 自走させようとしている
- シンプルに意地悪
忙しい
客先のエンジニアが忙しい場合、なかなか教えてくれないケースがあります。
まず、「忙しい」とは、心を忘れると書きます。つまり、人は忙しいと、心に余裕がなくなるんですよね。
その状況で質問を受けても、答える側は余裕がないので「自分で考えて」というような回答がよく返ってきたりします。
指導者が決まっていない
SESの現場で教えてくれないとき、指導者が決まっていない可能性もあります。
僕自身、過去に現場では、指導者が明確に決まっていませんでした。
ですがなんとなく「この人に質問すればいいのかな?」って人がいたので、一応「何かわからないことがあったときは〇〇さんに質問すればいいですか?」と事前に確認はとっていました。
なので指導者が決まってなかったとしても、自分から「誰に質問すれば良いか」をあらかじめ聞いておけば質問しやすくなります。
スキルのミスマッチ
スキルのミスマッチがあると、教えてくれないことがあります。
理由としては、おそらく現場が期待していたスキルにミスマッチがあると、教育するコストがもったいないと判断されるからでしょう。
もしミスマッチが発生した場合は、短期間で評価を上げるための行動をとらなければなりません。
それが難しい場合、現場を変えるなどがお互いにとっての最善策になることもあります。
質問の仕方がよくない
質問の仕方がよくないと、相手が答えづらいので、質問者側も欲しかった回答を得られないという事態が起きるんですよね。
具体例をあげてみます。
- すみません、エラーが出ました。
- 変数ってなんですか?
- これってどういう意味ですか?
などなど。
こういった漠然として質問は、相手が考える負担が大きくなるので、答える気力がなくなりがち。
だからといって一切答えてくれないというのも問題なんですけどね…。
まずは「相手の負担が大きい質問をしていないか?」と今一度考えてみるのも一つの手段です。
自走させようとしている
教育に重きを置いている現場であれば、そう簡単に仕事を教えてくれないケースがあります。
これはSESの現場でも起きることです。
たとえば、エンジニアは複雑な要件を解釈し、設計書や実装に落とし込むのが仕事ですよね。その複雑な要件を理解するには、ある程度自分で考える能力が必要になってきます。
そしてその能力は、自分で考える時間が長ければ長いほど身につくともいえます。だから自分で考えさせようとしてくることがあるんですよね。
シンプルに意地悪
シンプルに意地悪で教えてくれないケースです。これはもう自分では対処しきれない問題かもしれませんが…。
エンジニアの中には技術力は素晴らしくても、心はよくない人もなかにはいらっしゃいます。どの現場にも一人はいると思っておいたほうが気楽かもしれません。
ただ、この場合は自分で対処しようとするよりかは、質問する人を変えるとか現場責任者に相談するとかしたほうがいいですね。
SESで仕事を教えてくれない現場にあたったときの対処法
SESで仕事を教えてくれない現場にあたったときの対処法は以下の通り。
- 答えやすい質問の仕方をする
- 人間関係を構築する
- 実力を伸ばす
- PLや営業担当に相談する
- 気を使わず質問し続ける
- 現場を変える
答えやすい質問の仕方をする
質問をする際は相手の負担が少ない質問をすると、回答してもらいやすくなります。
では相手の負担が少ない質問をどうやってすればいいかというと、
- 結論を先に簡潔に伝える
- その後に理由や前提条件を伝える
- わかりやすいようスクショや実際の画面を共有する
主に上記の通り。
よくある悪い例としては、口頭だけでやりとりをしたり、文字だけでやりとりしようとすることです。
自分は頭の中でどこがわからないのか理解できていたとしても、相手に自分の脳内を伝えるには文字だけや口頭だけでは割と難易度が高いです。
もちろん簡単なことであれば文字や口頭だけでもいいのですが、事象が複雑であればあるほどスクショや画面を共有するほうが効率がいいですし、相手の負担も減ります。
以下記事では、エンジニアの良い質問の仕方についてまとめています。ぜひ参考にしてみてください。
人間関係を構築する
基本的なことではありますが、SESの現場だと意外とできていないことが多いのが「人間関係の構築」
普通の業務会話ができるくらいまで関係が構築ができていれば、質問しやすいですし、相手も答えやすくなります。
まずは基本的なあいさつや、簡単な質問でもいいので、積極的にしてみることからはじめるといいでしょう。
あとは話すときはなるべく明るく、少し笑顔の方が好印象をもってもらいやすくなりますよ。ちなみに僕の個人的な見解ですが、笑顔が苦手な方は鏡の前で少し笑う習慣をみにつけると、リアルでも笑顔が得意になってきます。
実力を伸ばす
一番いい方法が実力を伸ばすこと。実力を伸ばすことで自走できるようになるので、質問する回数が減ります。
実力を認めてもらえれば、何かわからないことがあったとしても他の部分で評価してもらいやすくなるので、多少わからないことがあっても丁寧に教えてくれやすくなります。
結局のところIT業界は実力主義の世界なので、実力を伸ばすことが大事です。
PLや営業担当に相談する
そもそも教育ができていない現場はエンジニアが育ちません。なので現場のプロジェクトリーダーや営業担当に相談するのも全然ありです。
気をつかわずに質問し続ける
相手に気を使い過ぎず、都度質問することが大事です。
なぜなら、質問をしないと前に進まないですし、無理やり進めても仕様がわからないまま進めても正確な実装ができないから。
質問することに抵抗があり、質問をさけつづけていては、間違った実装をしたりして後々何か問題が起きたりします。
またわからないことを長々と考え続けると、作業進捗もわるくなりますし、プロジェクトの進捗にも影響してきます。
なので、プロジェクトの進行を優先すること、そして何より自分自身のスキルアップのためにも気を使いすぎないことが大事です。
現場を変える
教えてくれない現場なら、現場を変えてみるのもありです。
結局のところ自分の人生なので、自分が成長することを優先すべきですよね。
所属企業の営業に相談して別の案件にシフトするか、転職して別のIT企業にはいるか。
実務経験が1年以上ある方ならフリーランスエンジニアとして独立するのもいいですね。
以下記事では、フリーランスエンジニアになるためのロードマップを紹介しているので、興味のある方はぜひ参考にしてみてください。