ITエンジニアだけど、どうやったら年収を上げられるの?
こんな疑問にお答えします。
本記事で解説する「ITエンジニアの年収を上げる方法15選」を読むことで、年収アップの具体的な方法がわかり、市場価値を高めるためにすべき行動を把握できます。
僕自身、エンジニア歴は5年ほど。現在はフリーランスエンジニアとして関西のIT企業で働いています。それらの知見をもとに解説しますね。
自身に合った方法で効率よく年収アップを実現したい方は、ぜひ最後まで読んでみてください!
【前提】ITエンジニアの年収が上がらない原因

世のエンジニアで「年収が上がらない」と悩んでいる方は多いです。
僕も過去に年収が上がらず悩んでいた時期があります。
年収が上がらない主な原因を解説していきます。
- 実務経験が浅い
- スキル不足
- 多重請負構造
- 年功序列の会社
- 会社に資金がない
- 会社に評価されない
実務経験が浅い
1つ目は、実務経験が浅いからです。
たとえば、入社3年未満であれば、給料が低いのも無理はありません。
IT業界は実力主義の世界で、エンジニアとして一人前になるには、だいたい3年以上かかるからです。
入社3年未満の場合、まずは本業に打ち込んで実務経験を積むのが得策です。
スキル不足だから
勤続年数が長くても、スキル不足だと年収が低い傾向にあります。
繰り返しですがIT業界は実力主義なので、企業によっては技術力がないと評価されないケースがあるから。
1つのシステムを作るには膨大な時間とお金がかかります。
エンジニアのスキルが足りなければ、余計な工数やコストがかかるので、企業から評価されにくいのです。
多重請負構造だから
多重請負構造の案件だと、なかなか単価は上がりません。
多重請負構造とは、1つの案件に複数の会社が何層にもなっていることをいいます。
- 単価が低い例:A社からB社に発注。B社からC社に発注。C社からD社に発注
- 単価が高い例:A社からD社に発注
上記のイメージです。
実際、IT業界は多重請負構造になっているケースが多く、特にSES企業は典型的な例です。
いくらスキルのあるエンジニアでも、多重請負構造の影響で報酬の還元率が低く、単価が上がらないのはよくあります。
年功序列の会社だから
年功序列の会社だと給料が上がりにくいです。
年功序列だとスキルは関係なく、勤務年数や年齢に応じて給料が上がるからです。
実際にIT業界で年功序列の企業は存在します。実力主義とみせかけて年功序列のパターンもありますね。
会社に資金がないから
会社に資金がないと、報酬は上がりにくいです。
資金がなければエンジニアに還元する余裕がないからですね。
資金力のない会社にいては、いくら腕があるエンジニアでも、なかなかお金が入ってこないということも。
会社に評価されないから
会社に評価されず、給料が上がらないケースがあります。
たとえば、下記のパターンです。
- 技術力があるのに評価されない
- 資格を取っても評価されない
せめて技術力があるのなら、給料をあげてほしいですよね。
会社の評価は上司からの評価に等しいです。なので、高いスキルやIT資格を持っていたとしても、上司によっては評価してもらえないこともあります。
ITエンジニアが年収を上げる方法15選

ITエンジニアが年収を上げる方法を15選ご紹介します。
- 転職する
- IT資格を取る
- エース社員になる
- 管理職になる
- 実務経験を積む
- 技術のスペシャリストになる
- 上流工程を担当する
- フリーランスになる
- 昇給交渉・単価交渉する
- 英語を身につけて海外勤務する
- 単価の高い案件に変える
- 資金力のある企業に入る
- 案件を掛け持ちする
- 副業で稼ぐ
- 需要のあるスキルを習得する
1つずつ見ていきましょう。
転職する
年収を上げるなら、転職で自身の市場価値を再評価してもらうのが効果的です。
同じ会社に長くいても、給与テーブルの限界があるからですね。スキルが上がっても、収入の伸びが鈍くなりやすいです。
実際、社内では年1万円しか昇給しなかった方が、転職後に一気に年収50万円以上アップする事例は珍しくありません。
市場価値に見合った年収を手にするなら、転職は有効な選択肢です。
IT資格を取る
IT資格を取るのも年収を上げるために効果的です。
資格は目に見える形で、客観的にスキルを証明できるからです。
会社に資格支援制度があるなら、資格を取れば直接的に年収を上げられます。もし支援制度がなくても、転職面接で資格が評価されるケースもありますね。
年収交渉や転職で強みを明確にしたい場合、資格は有効な武器になります。
エース社員になる
成果を出し続けるエース社員になると、年収は上がりやすくなります。
会社にとって価値のある人材ほど、昇給や昇格の対象として優先されやすいからです。
よくある例として、気づけば重要なプロジェクトすべてに名前が入っている「便利屋エース状態」になっている方もいます。
実際、僕が過去に勤めていた会社にも、便利屋エース社員はいました。
日々の成果の積み重ねが年収アップに繋がります。
管理職になる
管理職になると給与テーブルそのものが上がるため、収入が伸びやすくなります。
チームや部門の責任を持つ立場では評価基準が変わり、役職手当も加算されるからですね。
ただし、管理職になった途端に会議が増え、コードを書く時間が激減して「技術ロス」を感じてしまう方もいます。
なので、技術よりもマネジメント寄りに移行したい方は、管理職がおすすめです。
組織の中で年収を引き上げたい場合、管理職へのステップアップは王道ルートですね。
実務経験を積む
現場での経験はそのまま市場価値に直結します。
なんといっても、エンジニアで重視されるのは実務経験だからです。どれだけ資格を持っていても、面接でアピールしても、経験がなければ評価されません。
実際、入社3年目あたりで「新人枠」から「安心して任せられる人材」へ扱いが変わる瞬間があります。
僕自身、実務経験2年を超えたあたりから、一人称で開発できるようになったのを覚えていますね。
地道に積み上げた経験は年収アップにつながります。
技術のスペシャリストになる
特定領域のスペシャリストになると希少価値が生まれ、年収が上がりやすくなります。
代わりの効かない専門性ほど評価されやすく、交渉でも有利になるからです。
例えば、「この部分だけは〇〇さんしか分からない」という状態になると、会社から見れば手放したくない存在になります。
専門性への一点集中は、収入面で非常に強い武器になります。
上流工程を担当する
要件定義や設計といった上流工程を担当できると、年収が上がりやすくなります。
ビジネス全体の理解や調整力が求められるため、価値あるスキルとして評価されるからです。また、上流工程の単価はわりと高い傾向にあります。
ただし、上流工程はコミュニケーションが増えていきます。なので、実装よりも会議での説明力が重要になるため、慣れるまでは「会議疲れ」に悩む方もいます。
とはいえ、年収を上げたいなら上流工程への挑戦は効果的です。
フリーランスエンジニアになる
フリーランスになることで年収を大きく伸ばせる可能性があります。
会社の給与テーブルに縛られず、自分のスキルと単価が直接収入に影響するからです。
たとえば、会社員からフリーランスになった途端に、収入が倍以上になるケースはよくあります。実際、僕もフリーランスになってから、年収は倍以上にあがっています。
実力をダイレクトに年収へ反映したいなら、フリーランスはおすすめです。
昇給交渉・単価交渉する
昇給交渉や単価交渉も直接的に年収を上げやすいです。
企業側は言われなければそのままの給与で据え置くことが多いです。でも、根拠を示せば、報酬が上がるケースも少なくないです。
とあるエンジニアの方は、月単価20万円で働いていたところ、交渉したら50万円に上がったという方もいます。
適切なタイミングで交渉することは、コスパの良い年収アップ手段です。
英語を身につけて海外勤務する
英語を習得して外資系や海外勤務を選ぶと、年収が大幅に上がる可能性があります。
グローバル案件や海外拠点とのやり取りができるエンジニアが不足しており、価値が高いからです。
僕自身、いま英語の学習をしていまして、将来的に海外勤務を視野に入れています。
もし海外勤務をしなかったとしても、英語のスキルがあれば、転職面接や社内でも「貴重な人材」として評価されやすいです。
エンジニアにとって英語力は、年収や評価を引き上げる強力なスキルです。
単価の高い案件に変える
単価の高い案件に変えるのも、年収を上げる有効な手段です。
同じ働き方でも、単価が上がればそのまま収入に反映されるからですね。
よくある例として、本当なら月単価70万円は狙えるのに、60万円の案件を長期的に契約しているエンジニアの方もいたりします。
案件を変えるのは労力がかかりますが、それでも年収を伸ばしたいなら定期的に単価の見直しは必須です。
資金力のある企業に入る
資金力のある企業はそもそもの給与水準が高めです。
理由は、利益率が高く、エンジニアに投じられる予算も多いからです。
たとえば、スタートアップから大手に転職した途端、ボーナスの桁が変わって驚く人もいます。
企業体力は年収に直結します。
案件を掛け持ちする
可能な範囲で案件を掛け持ちすると年収を大きく伸ばせます。
時間配分を工夫することで、複数の収入源を同時に確保できるためです。
たとえば、週3案件と週2案件を組み合わせて、フルタイム以上の収入を得ているフリーランスの方もいます。
僕の知人のエンジニアは、フリーランスで本業をやりつつ、請負でWeb制作案件をしている方もいますね。
無理のない範囲で掛け持ちするといいかなと。
副業で稼ぐ
副業は年収全体を底上げしてくれます。
本業に依存しすぎず、スキル販売や情報提供など色々なな稼ぎ方ができるからです。
たとえば、エンジニアにおすすめの副業は以下のとおり。
- Web制作
- ブログ
- 技術ライター
- 個人アプリ制作
- Udemy講師
- YouTube
副業は収入アップとリスク分散の両方に役立ちます。
需要のあるスキルを習得する
需要のある技術を身につければ年収はあがりやすいです。
市場で求められているスキルほど単価が高いからですね。
たとえば、AIエンジニアなんかは需要があって年収も高い傾向にあります。他にも、AWSなどのクラウドエンジニアも年収が高い印象です。
スキルチェンジは労力が伴いますが、年収を上げるなら需要のあるスキルを習得するのがおすすめです。
雇用形態別|ITエンジニアの年収の上げ方

ここからは、雇用形態別でエンジニアが年収を上げる具体的なやり方をご紹介します。
- 会社員エンジニア年収の上げ方
- 派遣エンジニアの年収の上げ方
- フリーランスエンジニアの年収の上げ方
- 【共通】全エンジニアの年収のあげ方
会社員エンジニア年収の上げ方
会社員エンジニアが年収を上げるなら、以下の方法が効果的です。
- 会社員のまま転職する
- エース社員になる
- 資格を取る
- 役職者になる
- PMになる
- フリーランスになる
もし独立したくない方は、会社員のままエース社員になるか、役職者になるか。
資格制度があれば資格を取って少しでも給料を上げるか。もしくは転職してしまうかが良いですね。
一番早く年収を上げるなら、フリーランスになることですね。フリーランスエンジニアは会社員エンジニアよりも平均年収が高い傾向にあります。
フリーランスといっても、業務内容は正社員と大差ないです。でもフリーランスは会社に属していない分、報酬の還元率が正社員よりも高い傾向にあります。
以下では、会社員エンジニアとフリーランスの違いについて解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

派遣エンジニアの年収の上げ方
派遣エンジニアが年収を上げるなら、以下の方法が効果的です。
- スキルアップして単価交渉する
- 別の案件にシフトする
- フリーランスになる
技術力を磨いて単価を交渉するのもいいですね。
派遣会社のエージェントにお願いすれば代わりに交渉してくれると思います。もしくはさらに単価の高い案件にシフトするか、フリーランスになるのもありですね。
とはいえ、個人的には派遣エンジニアはそもそもなしかなと。なぜなら派遣エンジニアはフリーランスよりも給料が低い傾向にあるから。それでもって正社員のような安定もないからですね。
フリーランスエンジニアの年収の上げ方
フリーランスエンジニアが年収を上げるなら、以下の方法が効果的です。
- スキルアップして単価交渉する
- 別の案件にシフトする
- エージェント会社を変える
フリーランスエンジニアはスキルアップして単価交渉するか、単価の高い案件にシフトするのが良いです。
フリーランスは案件によって単価は大きく異なります。古い技術は単価が低い傾向にありますし、新しい技術でも参画先の会社に資金がなければ単価は低い傾向にあります。
利用しているエージェントによって単価は大きく異なります。エージェントによって手数料が異なるからですね。
以下で手数料が安くて良質なエージェントを紹介しているので、ぜひ利用してみてください。

【共通】全エンジニアの給料の上げ方
雇用形態関係なく、全エンジニアに共通して言える年収のあげ方もご紹介します。
それが下記の通り。
- 資金力のある企業に入る
- 副業で稼ぐ
- 需要のあるスキルにチェンジする
- 質の高いポートフォリオを制作する
- 仕事に没頭する
資金力のある企業に入る
資金力のある企業に入れば、同じスキルレベルでもエンジニアへの還元率が良い傾向にあります。
なので、その分給料も上がりやすいです。
- 大企業
- 1次請負
- スタートアップ企業
- エンジニアファーストな企業
これらの企業はエンジニアへの還元率は高い傾向にあるかなと。
副業で稼ぐ
副業で稼ぐのも効果的です。
そもそも本業収入と別で副収入はあった方が、精神的にも安心できます。
例えばエンジニアと相性の良い副業は、Web制作や技術ライターですね。あとは、土日だけの案件を掛け持ちするとかもありです。
需要のあるスキルにチェンジする
需要のあるスキルの案件にシフトするのも効果的です。
エンジニア業界は、扱うスキルによって収入が大きく変わります。
エージェントサイトの求人をみれば、VueやTS、Reactなどのフロント案件は単価が高い傾向にあることがわかります。他にもAI領域やクラウド系も収入が高い傾向にありますね。
収入が伸びやすくて将来性のあるスキルを習得するのは、年収アップに有効な手段です。
質の高いポートフォリオを制作する
質の高いポートフォリオを1つ作っておくと給料を伸ばしやすいです。
案件を変える際にポートフォリオが評価される可能性があるからです。
たとえば現在、単価50万円の案件に入っているとします。次に単価60万円に上げようとする時に、
- ポートフォリオがあるエンジニア
- ポートフォリオがないエンジニア
両者が同じスキルだった場合、前者のポートフォリオを持っているエンジニアの方が評価されやすいです。
いくら口で実務経験があるといっても、それは証明にはなりません。
でも、ポートフォリオは目に見えて実力がわかります。
収入を継続的に伸ばしていくのであれば、ポートフォリオは1つは作っておくと良いかなと。
仕事に没頭する
仕事に没頭するのも、年収をあげるためには必須です。
結局のところ、エンジニアは技術力が評価されます。
技術を伸ばすには、仕事に没頭するのが最短ルートです。仕事に没頭すれば技術が上がり、身につけた技術は市場から求められるようになります。
市場から求められるようになれば、より単価の高い案件に入ることができ、年収も上がりやすいです。
ITエンジニアの平均年収と市場価値の診断方法

さいごに、ITエンジニアの平均年収と市場価値の診断方法について、下記2点解説しますね。
- ITエンジニアの平均年収
- 市場価値の診断方法
ITエンジニアの平均年収
まずは世の中のITエンジニアの平均年収をみてみましょう。
以下は会社員エンジニアとフリーランスエンジニアの年齢別での平均年収です。
| 年齢 | フリーランス平均年収 | 正社員平均年収 |
| 25〜29歳 | 約700万円 | 約400万円 |
| 30〜34歳 | 約800万円 | 約500万円 |
| 35〜39歳 | 約800万円 | 約600万円 |
| 40〜44歳 | 約850万円 | 約650万円 |
| 45〜49歳 | 約900万円 | 約700万円 |
| 50〜54歳 | 約650万円 | 約700万円 |
| 55〜59歳 | 約600万円 | 約700万円 |
20代から40代までは、フリーランスエンジニアの平均年収が正社員エンジニアに比べて高いですね。50代以降はフリーランスの平均年収を正社員が上回っています。
40代未満の方はフリーランスエンジニア、50代以降の方は正社員エンジニアの方が年収は高い傾向にあります。
年齢に応じて雇用形態を変えるのも一つの手段かなと。
市場価値の診断方法
そもそも「自分の市場価値はいくらなのか?」は把握しておきたいところです。
市場価値を知ることで、いまの企業からもらっている報酬が適正なのかがわかります。
市場価値を診断するなら、フリーランスエージェントの「テクフリ」に無料で相談すればOKです。
僕自身、実務経験2年の時点でテクフリに相談しましたが、Javaの案件で「月単価50万円から70万円は狙えます」とアドバイスいただけました。
下記でテクフリについて紹介しています。30秒ほどで無料登録できるので、ぜひご自身の市場価値がどのくらいなのか相談してみてください。

まとめ:ITエンジニアは戦い方次第で年収が大きく変わる

エンジニアの年収が上がらない原因と上げる方法をご紹介しました。
年収を上げるにはスキルを高めることはもちろん、管理職や上流工程にシフトする、他にもフリーランスへの独立や単価の高い案件へのシフトなども効果的です。
今の現場で待っていても、給料は上がる場合と上がらない場合があるので、所属の現場がきちんと評価してくれるのかは調査しておくと良いでしょう。
今の現場だと給料が上がりそうにない方は、転職やフリーランスへの転身も視野に入れてみると良いかなと
今より条件のいい会社への転職を検討されている方は、以下記事でITに強い転職サイト・エージェントを紹介しているので、ぜひ活用してみてください。

フリーランスに興味のある方は、以下記事で単価の高い案件を保有しているフリーランスエージェントを厳選しているので、こちらを参考にしてみてください。

