フリーランスエージェントを複数利用するメリット【実体験】

フリーランスエンジニアの案件を探しているのだけど、フリーランスエージェントは1社より複数登録した方が効率が良いのかな?
こんなお悩みにお答えします。
ご紹介する「フリーランスエージェントは複数登録すべき理由」を読めば、フリーランスの案件探しで失敗するリスクを抑えられますよ。

僕は現役でフリーランスエンジニアをやっています。実際にフリーランスエージェントを複数使った経験がありますので、実体験を基に解説しますね。
記事の後半では「複数登録すべきフリーランスエージェントを一覧」にしました。
最後までお読みいただければ、「エージェントを複数登録するメリット」だけでなく、「希望の案件を探すコツ」もわかりますよ。
ではさっそく見ていきましょう!

フリーランスエージェントには複数登録すべき理由

結論として、フリーランスエージェントに複数登録すべき理由は、以下の通りです。
- エージェント毎に案件数が異なる
- エージェントによって単価が異なる
- 担当者との相性がある
- 東京以外でも案件が見つかりやすい
順番に解説していきますね。
フリーランスエージェントによって案件数が異なる
複数登録すべき理由の1つ目は、フリーランスエージェントによって案件の数が異なるからです。
たとえば、A社は5,000件、B社は500件というケースがあります。

仮にB社しか登録していない場合、少ない案件の中で探すことになります。そうなると選択肢が少ないですし、ライバルが多い場合、競争が激しくなりますよね。
なかなか案件が決まらない場合、ひたすら案件を探し続けることになるため、精神的負担が増えます。
東京以外でも案件が見つかりやすい
IT企業は東京に集中しているので、エージェントが保有している案件も東京が多い傾向にあります。
複数のエージェントを活用することで、東京以外の案件が見つかりやすいです。
実際に僕は大阪に住んでいますが、複数のエージェントを活用したことで、大阪でも1ヶ月で約40社は紹介してもらえました。
フリーランスエージェントによって単価が異なるから
フリーランスエージェントによって単価が変動します。
なぜならエージェントによって手数料が異なるからですね。
具体的には、A社から紹介してもらった案件は月単価50万円で、B社から紹介してもらった案件は月単価47万円といったケースがあります。
単純にエージェントが取っている手数料が、多いか少ないかによって単価は変わるのです。
複数のエージェントを比較した上で、より単価の高いところを選べば良いです。
あとは「エンド直案件」かどうかによっても、単価は変動します。
エンド直案件は単価が高い傾向にある
エンド直の案件は単価が高い傾向にあります。
エンド直とは、企業とエージェントとの間に仲介会社がなく、直接案件を受注するという意味
仲介会社を通さないことで、エンジニアに無駄な手数料を払わせないメリットがあります。

画像の「よくあるSESの例」を見ると、常駐先からエンジニアまでの間に2社の仲介企業があります。間に企業が入ると、その分手数料が発生するため、エンジニアが受け取れる報酬額が減るのです。
一方で「エンド直の案件」であれば、仲介会社を通さないため、エンジニアが受け取れる報酬額が増える傾向にあります。エンド直案件を保有しているかどうかは、エージェントによります。
エンド直案件を比較的多く保有しているエージェントは、「テクフリ」ですね。詳しくは「フリーランスエージェント一覧」をどうぞ。
エージェント担当者との相性があるから
フリーランスエージェントは担当者によって、対応が良かったり悪かったりします。エージェントといっても相手は人間なので、感情が伴うからですね。
また、エージェントの担当者によって若干権力の差があるので、紹介してもらえる案件の数や種類が異なるケースもあります。
もし相性の悪いエージェントにあたってしまった場合、案件をあまり紹介してもらえなかったり、こちらの要望を聞き入れてくれないことがあります。
複数のエージェントに登録することで、相性の悪いエージェントを避けられるのです。
フリーランスエージェントに複数登録するメリット

フリーランスエージェントに複数登録するメリットは以下の通り。
- 自分の市場価値がわかる
- 短期間で案件が決まりやすい
- 希望の案件が見つかりやすい
- 単価を上げやすい
- 人脈を拡大しやすい
自分の市場価値がわかる
エージェントを複数使うことで、自分の市場価値がわかります。複数使うことで、各エージェントから紹介してもらえる案件の単価を比較できるからです。
もし1社しか登録していない場合、「月単価40万円くらいです」といわれると、あなたの市場価値は40万円という情報しかわかりません。
しかし2社目に登録したエージェントからは「月単価50万円くらいです」と言われるケースがあります。
実際に僕はA社からは「月40万円前後です」と言われ、B社からは「最低でも50万円、最高で70万円ほどは狙えます」と言われたことがあります。
業界知識のないエージェント担当者にあたると、彼らはエンジニアの市場価値がわからないので、無駄に単価を低く見積もったりするんですよね。
複数のエージェントに登録して単価を比較することで「自分の単価はどのくらいなのか」を把握できます。
短期間で案件が決まりやすい
複数のフリーランスエージェントに登録することで、短期間で案件が見つかりやすいです。
繰り返しですが、エージェントによって保有している案件の数や種類が変わってきます。
複数利用することで、紹介してもらえる案件の数が増えます。

上記画像の例を見ると、3つのエージェントを利用しているAさんは、合計で30社紹介してもらえています。
一方でBさんは1つのエージェントのみ利用しており、紹介してもらえた案件の数はたったの5社。AさんはBさんに比べて、紹介してもらえた案件数が6倍多いです。
僕自身、初めは1社のみ利用していましたが、2週間で3社しか紹介してもらえず、なかなか案件が決まらなかったことがあります。
しかし、そこから2社3社と利用するエージェントを増やしていったことで、1ヶ月で40社も紹介してもらえたんですよね。
フリーランスエージェントは複数利用する方が、効率よく案件を見つけやすいです。
希望の案件が見つかりやすい
エージェントに複数登録することで、選択肢の幅が広がる為、希望の案件が見つかりやすくなります。
- A社:簡単な改修やテスター、運用案件が多い
- B社:改修だけでなく、新規開発や追加機能案件など幅広く保有
たとえば、簡単な改修をしたいのか、1から開発したいのかなど、人によってどんな案件に入りたいのか希望が異なります。
もし自身がプログラミングをガンガンやっていきたいのに、改修案件ばかり紹介されても困りますよね。
複数のエージェントを利用することで、選択肢の幅が広がり、希望の案件を見つけやすくなります。
単価を上げやすい
複数のフリーランスエージェントを比較することで、「より単価の高い案件に参画する」といった選択ができます。
ただし単価を上げる際には注意点がありまして、それは「自分の今のスキルに見合った案件か」というところです。
たとえば単価は高いけど、明らかにスキル不足であれば、リスクがあります。
少し背伸びすれば届くくらいであればいいですが、明らかにスキルが足りない案件は避けた方が賢明でしょう。
特に経験年数が1年や2年ほどのエンジニアであれば、あまり単価に囚われすぎないことが大切です。
人脈を拡大しやすい
フリーランスエージェントに複数登録すると、人脈を広げやすいです。
エージェントによっては、エンジニアと繋がっている方がいるため、交流会に招待してもらえたりします。
またエージェント公式で「エンジニア同士の交流会」を無料で行っているところがあります。
人脈を広げておけば、好条件の案件に参画できるチャンスが来たり、有益な情報交換をできるきっかけになりますよ。
フリーランスエージェントに複数登録するデメリット

- 連絡で時間がかかる
- スキルシートの書き直しが発生する場合がある
- エージェントによっては案件の紹介がない場合がある
連絡で時間がかかる
エージェントに複数登録する1つ目のデメリットは、「連絡で時間がかかる」ところですね。
複数利用するとなると、その分担当者と連絡を取る回数が増えます。
たとえば案件の紹介を受ける際の連絡や面談日程の調整など。
とはいえ、連絡は大抵メールやチャットで行うので、空き時間に返答すれば良いでしょう。
スキルシートの書き直しが発生する場合がある
2つ目のデメリットは、スキルシートの書き直しが発生する場合があるところです。
フリーランスエージェントによっては、スキルシートのフォーマットが変わることがあります。またフォーマットは同じでも、シートに記載する内容の修正を求められるケースがあります。
しかし、スキルシートは面談に進むために重要な書類です。多少の手間がかかってでも、入念にチェックしておいた方が書類選考を突破しやすくなります。
フリーランスエージェントによっては案件を紹介してくれない場合がある
フリーランスエージェントによっては、案件を紹介してくれないケースがあります。これはエンジニアの実務経験が浅い場合に起こりやすいです。
たとえば僕は、実務経験1年の時に複数のフリーランスエージェントに相談しましたが、半数以上は案件がないと言われました。もし「紹介できる案件がない」となると、エージェントに会員登録する時間や、エージェントとの面談時間が無駄になります。
とはいえ、実務経験1年以上あれば、エージェントによっては案件を紹介してくれるところは十分あります。
結局のところ、フリーランスエージェントは複数使った方が効率よく案件を探せます。
良いフリーランスエージェントの特徴

良いフリーランスエージェントは、主に以下の特徴があります。
- 希望に近い案件を紹介してくれる
- ポジティブに話してくれる
- 将来を見据えた案件を探してくれる
希望に近い案件を紹介してくれる
1つ目の特徴は、希望に近い案件を紹介してくれるところです。
エージェントによっては自分の利益を優先するため、希望に沿わない案件ばかり紹介されるケースがあります。
たとえば、開発がしたいのに「保守・運用」「テスター」といった案件ばかり紹介するなど。
希望に近い案件を紹介してくれるのは、良いエージェントといえます。
ポジティブに話してくれる
2つ目の特徴は、ポジティブに話してくれるところです。
良いエージェントはこちらの要望に対して否定から入らず、要望に添えるかどうか親身になって話を聞いてくれます。
反対にネガティブなエージェントは否定から入ったり、少しでも自社に不都合な要求をされると、聞く耳をもってくれなかったりします。
将来を見据えた案件を探してくれる
3つ目の特徴は、将来を見据えた案件を探してくれるところです。
反対に目先の利益を追求するエージェントは、簡単な案件や単価の低い案件ばかり紹介してくるので、スキルアップにつながりにくいです。
目先の利益ではなく、将来的にスキルアップしていけそうな案件を紹介してくれるエージェントは、良質ですね。
悪いフリーランスエージェントの特徴

悪いフリーランスエージェントの特徴もみていきましょう。
- 早期に案件を確定させようとする
- 業界知識が不足していて話が噛み合わない
- 自社に都合の良い方向にもっていこうとする
早期に案件を確定させようとする
悪いフリーランスエージェントの特徴は、早期に案件を確定させようとするところです。
自分の営業成績のことを優先するため、とにかく早くエンジニアを稼働させようとします。
そうなるとスキルアップにつながらないような案件ばかり提案してくるので、注意しましょう。
業界知識が不足していて話が噛み合わない
2つ目の特徴は、担当者の業界知識が不足していて、話が噛み合わないところです。
「エンジニアの経験がない」「IT業界についての知識が浅い」といった担当者は、知識がないので話が合わないんですよね。
たとえば、どんな案件に入ればスキルアップしやすいのか。またエンジニアのスキルに見合った単価はどのくらいなのか。
業界知識がないエージェント担当者は、適切な判断ができないため、エンジニアにベストな提案もできないのです。
自社に都合の良い方向にもっていこうとする
3つ目の特徴は、自社に都合の良い方向に持っていこうとするところです。
たとえば、以下は典型的な例です。
- 自分:「そろそろ単価を上げたいのと、スキルアップできる案件を探したいです」
- 悪いエージェント:「紹介できる案件はありません」「まだ今の現場であと5年くらいは経験を積まれた方が良いですよ」
上記の通り。悪いエージェントはエンジニアを稼働させておかないと利益にならないので、案件を乗り換えたいと伝えると、引き留めようとするんですよね。
こういったエージェントの言うことを聞いていても、単価は上げられませんし、スキルアップもできません。この場合は他のエージェントに乗り換えるのが得策でしょう。
エンジニアは1つの現場に居続けるよりも、ある程度その現場で経験を積んだら、より難易度の高い案件にチャレンジしていく方が成長できますよ。
実際にフリーランスエージェントに複数登録した結果

僕が実際にフリーランスエージェントを複数利用した経験をもとに、以下2点をご紹介します。
- 案件の紹介数が13倍増えた
- スキルアップできる案件が見つかった
案件の紹介数が13倍増えた
僕は実務経験1年の頃にフリーランスエージェントに登録しました。
その時に初めて利用したエージェントから、1ヵ月で紹介してもらえた案件の数は「たったの3社」でした。
なぜそんなに紹介してもらえた案件の数が少なかったのかというと、「経験が浅い」「勤務地が大阪」「登録していたエージェントが保有する案件が少ない」が原因かと思います。
そこで応募する案件の数を増やすために、2社目3社目と複数のフリーランスエージェントに相談しました。すると1ヶ月で約40社ほど案件を紹介してもらうことができたんですよね。
実際に月単価50万円の案件に入れたので、あの時案件探しを諦めなくてよかったと思っています。
スキルアップできる案件が見つかった
フリーランスエンジニアは案件によって業務の難易度が変わります。簡単な保守開発や難しいプログラミングの案件など。
僕はエンジニアとしてスキルをガンガン磨いていきたかったので、開発案件に応募することが多かったです。
複数のエージェントを利用したことで選択肢が広がり、希望のプログラミングの「リプレース案件」に参画できたんですよね。
リプレースとは、古いシステムを新しいシステムに移行する開発案件のこと
おかげでコードに触れる機会が増えて、プログラミングのスキルを伸ばせています。
複数登録すべきフリーランスエージェント一覧
複数登録すべきフリーランスエージェントを一覧にしました。
エージェント名 | マージン率 | ポイント |
![]() | 10%〜 | エンド直案件9割以上、リモート案件4割以上。 利用者の平均単価81.2万円。 最短2日で参画可能。 |
![]() ![]() | 8%~12% | 利用者の平均年収847万円。 50,000件以上の案件を保有。 全国展開で地方在住でも案件を探しやすい。 |
![]() ![]() | 非公開 | 年間契約数は12,000件以上。 利用者の平均年収は820万円以上。 リモート案件8割以上。 |
![]() | 20% | 案件数3,000件以上。 エンジニアが選ぶエージェントNo. 1。 リモート案件や週2〜3案件も多数保有。 |
![]() ![]() | 非公開 | 業界認知度No. 1。 利用者の平均年収は驚異の862万円。 エンド直案件を多数保有。 関東や関西、九州や東海など幅広いエリアに対応。 |
![]() | 非公開 | Web系中心に案件を保有。 エンド直案件を多数保有。 実務経験浅い方向けの案件を保有。 |
![]() ![]() | 非公開 | 週2日からの案件を多数保有。 スタートアップやベンチャー案件が多い。 エンド直案件を多数保有。 |
![]() ![]() | 非公開 | 業界20年の実績があるエージェント。 非公開求人を多数保有。 15,000人以上のフリーエンジニアをサポート。 |
フリーランスエージェントは無料で相談できるので、ひとまず上記のエージェントに登録しておきましょう。
もし全部のエージェントサイトに登録する時間がない方は、以下でおすすめエージェント3社のみを厳選していますので、よければ見てみてくださいね。

フリーランスエージェントに複数登録する場合の注意点

フリーランスエージェントに複数登録する場合の「注意点」を解説します。
- エージェントとの連絡はまめに取る
- 希望条件は明確に伝えておく
- 面談が被らないようスケジュール管理をする
- 応募の際は案件が被らないようにする
- エージェントに複数登録していることを伝えておく
エージェントとの連絡はこまめに取る
エージェントとの連絡はこまめに取るようにしましょう。相手も人なので信頼関係の構築が必要です。
とはいえ連絡が来たらなるべく早く返信するくらいで十分です。プライベートのことなどを送ったりする必要はありません。
基本的なビジネスマナーができていれば問題ないです。
希望条件は明確に伝えておく
希望条件ははっきりと伝えておきましょう。
曖昧に伝えてしまうと、自分が思い浮かべている案件と、エージェントから紹介してもらう案件にギャップが生じやすくなります。
たとえば僕は、以下の条件をエージェントに伝えた結果、希望通りの案件に入れました。
- 言語はJava
- フレームワークはSpring
- 通勤時間1時間以内
- 常駐可
- 契約期間6ヶ月以上
上記の通り。
希望条件の中でも特に「これだけは譲れない」といった条件があれば、それも伝えておくと良いですよ。
面談が被らないようスケジュール管理をする
複数のエージェントを使う場合、他のエージェントから紹介してもらった案件の面談と被らないように、スケジュール管理はしておきましょう。
エージェントによっては案件をガンガン紹介してくれるので、スケジュール管理が漏れてしまいがちです。
万が一面談が被ってしまった場合、片方の面談をキャンセルしないといけません。1度キャンセルするくらいならいいですが、2度や3度となると、エージェントとの信頼関係が悪くなります。
面談が入ったらスマホや手帳にすぐに記録しておきましょう。
応募の際は案件が被らないようにする
応募時は他のエージェントから紹介してもらった同じ案件に、応募しないように気をつけましょう。
同じ案件に複数のエージェントから同時に応募すると、良い印象をもたれないからですね。
たとえば、Aのエージェントから「株式会社X」の会社に応募をし、Bのエージェントからも「株式会社X」の会社に応募してしまったとします。これは「株式会社X」の担当者からすると、「何で2つも応募してきてるの?」となりますよね。
応募は被らないように、あらかじめエージェントに「除外する企業」を伝えておくと良いですよ。
エージェントに複数登録していることを伝えておく
利用するエージェントには、他にも複数のエージェントに登録していることは伝えておきましょう。理由としては、案件の優先度を高めるためです。
たとえばAのエージェントに対して、「Bのエージェントにも登録しています」と伝えると、Aのエージェントは「なるほど。それなら早く案件を紹介しないとBで案件が確定されてしまう」となるわけです。
「複数登録している」と伝えることで、優先的に案件を紹介してもらえる可能性が高くなります。
エンジニアはフリーランスエージェントを上手く利用しよう
フリーランスエージェントを複数利用するメリットについて解説しました。
エンジニアはフリーランスエージェントに利用されるのではなく、こちら側がうまく利用することが、良い案件に入るためのポイントです。
複数のエージェントを比較し、「より良い条件で契約できる案件」を探してみてくださいね。
以下記事では、僕が実際に使ってみて特によかったエージェントを3社まとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。

再度、複数登録すべきフリーランスエージェントに戻る場合は「フリーランスエージェント一覧」へどうぞ。