SEだけど、正直プログラミングスキルがなくてプログラムをまともに書けないんだよね。SEを名乗るなら上流工程だけではなく、プログラミングもできるようになるべき?そもそもプログラミングスキルがあった方が案件の幅も広がるから転職しやすいよね?
こんな疑問にお答えします。
ご紹介する「SEでプログラミングができないと損する理由と具体的な対策」を読めば、これからのキャリア形成をどうしていくべきかがわかりますよ。
僕は現役のフリーランスエンジニアです。フリーランスになる前は、SIerでSEをやっていました。いままでプログラムが書けないSEを何人も見てきた経験があります。それらの体験を基に解説していきますね。
SEはプログラミングスキルの習得は必須ではありません。しかし、プログラミングができた方がスキルの幅が広がり、いろいろとメリットがあります。
ぜひ最後までお読みいただき、今後のキャリア形成の参考にしてみてください。
SEでプログラムが書けないと損する理由
世の中にはプログラムが書けないSEがたくさんいますが、それでも仕事はできますし給料はもらえます。
しかし、SEであればプログラムは書ける方が良いです。その理由は以下の通りです。
- SEはプログラマーの上位職
- 的確な指示が出せない
- 顧客対応に時間がかかる
- 市場価値があがりにくい
- 仕事を奪われる可能性がある
- 自社開発企業の増加
- 急速なAI化による仕事減少
その1:SEはプログラマーの上位職である
そもそもSEとは、「プログラマーの上位職」です。
プログラマーを経験してからSEにステップアップするのが王道ルートです。
僕が以前勤めていたSIer企業のSEの中には、プログラムが書ける人と書けない人がいました。プログラムが書ける人は、プログラマーとしての経験がありました。彼らはプログラマーを経験しているからこそ、SEになってもプログラムのコードが読めるし、プログラマーに的確な指示出しもできるわけです。
一方でプログラムが書けないSEは、プログラマーを経験せずにいきなりSEになっています。なのでコードが読めないし書けないのです。
会社としてはなるべくプログラミングの工程は外注にまかせて、上流工程やその他の雑務を自社の社員に任せる方が、効率が良かったりします。
そのため、プログラムが書けないSEがいるというわけです。
その2:プログラミングができないと的確な指示が出せない
プログラミングができないSEは、プログラマーに的確な指示を出せません。
なぜなら、プログラミングができないと、作ろうとしているものが実装可能かどうかがわからないからです。
プログラムが書けなくて実装可能かどうかわからない場合、その都度プログラマーに実装できるか確認しないといけなくなり、余計な工数が増えます。
プログラマーに的確な指示が出せないということは、業務効率や設計の精度が低下しやすくなります。
その3:顧客対応に時間が無駄にかかる
SEは顧客との打ち合わせが多いですが、プログラミングの知識がないと、時間が無駄にかかる場合があります。
プログラムの知識がないと、顧客から技術的な質問をされたときに、返答が遅れがちだからですね。
たとえば取引先の顧客から「〇〇の機能が欲しい」と言われた時、プログラムの知識がないSEは一旦保留にしてその機能が実現できるかを確認しにいくので、手間がかかります。
もちろん、その場しのぎで適当に返答するわけにもいかないので、即答が難しいときは、一旦確認するという判断は正しいです。でも自分自身にプログラムの知識があれば、その場で回答できることもあります。
SEにプログラムのスキルがあれば、無駄な工数がかからなくて済みます。
その4:市場価値があがりにくい
プログラミングスキルがないSEは、市場価値が上がりにくいです。
プログラミングスキルがないと、プログラム以外での技術で勝負しなければならないからですね。
たとえば転職する際、多くの開発会社は「〇〇の言語開発経験3年以上」といったように、プログラミング言語を用いた開発経験を問う会社が多いです。
もちろんプログラミングスキルがなくても、要件定義や設計ができるSEは、ある程度の市場価値はあります。
でも上流工程だけでなく、プログラミングもできるSEの方が技術の幅が広く市場価値は高い傾向にあります。
その5:仕事を奪われる可能性がある
現代では小学校でプログラミング教育が必修化されています。
小学生からプログラミングを学んでいるということは、大人になるまでずっとプログラミングを学習し続ける子ども達が増えていきます。
そうなると僕たちエンジニアは後から参入してくる若者たちに、仕事を奪われてしまう可能性があります。
そう考えると、プログラミングができないSEより、プログラミングができるSEの方が生き残れる確率は高いはずです。
その6:自社開発企業の増加
最近は自社開発企業が増えてきており、外注する企業が減ってきています。
なぜなら外注するよりも、自社で完結できた方がメリットが多いから。
そして自社開発企業は、上流から下流工程まで一貫してできるエンジニアをもとめています。つまり、プログラミングができるSEは上流から下流まで一貫してできるので、自社開発企業からするとめちゃくちゃ需要が高いです。
確かに今は受託開発の案件があるから問題ないかもしれません。しかし、将来的に自社開発企業が大半になる可能性もあります。なので、SEはプログラミングスキルを習得し、上流から下流まで一貫してできるようにしておいた方が安心です。
その7:急速なAI化による仕事の減少
いまAI化が急速に進んでおり、今後は誰にでもできる単純な仕事はAIに置き換わっていきます。
そうなると、仕事が減少していきます。
テストが自動化されたり、設計もAIでできるようになっていけば、SEができることは要件定義や保守運用などに限られていきますよね。
プログラミングに関しては、AIによってコードが自動生成されるようになっていくと思います。しかし、結局のところコードを読むためにはプログラミングスキルが必要です。
AI化が進むとSEの仕事が減っていくので、将来が不安な方は、これからプログラミングスキルを身につけるのが得策だと考えられます。
プログラミングができないSEがとるべき対策
ここからはプログラミングができないSEが「今から取るべき対策」を紹介します。
結論として、以下5つが対策です。
- プログラミングスキルを習得する
- 製造工程から入れるか交渉する
- 開発できる会社に転職する
- 今の会社で上流工程を極める
- フリーランスSEに転身する
対策1:プログラミングスキルを習得する
1つ目は、プログラミングスキルを身につけることです。
プログラミングスキルは実務だけでなく、独学でも身につけられます。実務でプログラミングができないなら、プライベートで学習すればOK。
たとえば僕は、実務以外ではプログラミング学習サイトで学習しています。Udemyなどで動画教材を買って勉強したり、プログラミング言語の資格を取得したりもしています。
プログラミングスクールに行くのもありです。実際、現役SEでもプログラミングスクールを受講してプログラミングスキルを身につけている方はいます。
対策2:プログラミングの案件に入れないか会社に交渉してみる
所属会社の営業に、プログラミングができる案件に入れないか交渉してみるのもありですよ。
プログラミングは実践でやる方がスキルは身に付きやすいです。
所属会社の開発案件に入れた場合、実装でわからないことは現場にいるプログラマーに聞けば、一瞬で解決したりします。
とはいえ、交渉するにしても、自身にスキルがなければ交渉が成立する確率は低いでしょう。
まずは独学してプログラムのスキルを身につけるのが先です。それから所属会社に交渉してみると良いですね。
対策3:プログラミングができる会社に転職する
所属会社に交渉しても無理なら、プログラミングができる他の会社に転職するのもありです。
スキルがあっても所属会社によっては交渉を断られる場合があります。プログラミング案件を保有している会社は世の中たくさんあるので、探せば見つかるでしょう。
以下の記事では、IT転職に強い転職サイトをまとめていますので、ぜひ活用してみてください。
対策4:今の会社で上流工程を極める
ここまででSEは、プログラミングスキルを身につけるべきと主張してきましたが、プログラミングスキルは身につけずに上流工程を極めるのもありです。
要件定義や設計ができるだけでも仕事はありますし、希少性は高いからです。
現に僕が在籍していた会社では、プログラミングができないSEは何名かいました。それでも年収はおそらく日本の平均年収以上はもらっていたと思います。
上流工程のスペシャリストになるか、プログラミングスキルを身につけて幅広い技術を身につけるか、どちらもありかなと。
対策5:フリーランスSEに転身する
プログラミングができないSEがフリーランスに転身するのは得策です。
フリーランスなら案件を選べるので、上流工程の枠として参画したり、簡単なプログラミングができる案件に参画することも可能だからです。
プログラミングができないSEがフリーランスになるなら、上流工程をメインとしつつ、サブでプログラミングの経験が積めそうな案件にはいるのが良いかなと。そこで徐々にプログラミングスキルを身につけていくのが理想ですね。
ちなみに会社員のSEであれば、フリーランスになれば収入が大幅にアップする可能性が高いです。フリーランスの方が会社に所属していない分、受け取れる報酬額が高い傾向にあるからです。
実際、僕は会社員エンジニア時代は月の給料が手取り17万円でしたが、フリーランスになってからは月収50万円を超えています。ちなみに僕は開発案件に参画していますが、なかには上流工程のみでフリーランスをやっている人はいます。
以下で僕が実際に使ってみてよかったフリーランスエージェントを3社厳選しています。エージェントに相談すれば、自身に合った案件があるかどうかわかりますよ。
今後のキャリア形成の参考にするためにも、ぜひ一度無料で相談してみてください。
まとめ
SEならプログラミングができないと損ですし、できた方が仕事を有利に進められます。プログラマーへの正確な指示だしや精度の高い設計ができるようになります。
プログラミングスキルがあれば市場価値が上がりやすく、案件の幅が広がります。現時点でプログラムが書けないという方も、今からスキルを習得していけばOKです。
とはいえ、プログラミングができなくても上流工程を極めたりフリーランスに転身したり、キャリアアップの手段はあるので安心してください。
個人的にはプログラミングができないSEでも、上流工程のスキルがあるなら、フリーランスになった方が良いと思っています。
フリーランスの方が会社に所属していない分、受け取れる報酬額が多いので収入が高くなりやすいですし、リモート案件があったり労働日数が少ない案件があったりと、働きやすい傾向にあります。
以下では、フリーランスになる際におすすめの優良エージェントを3社厳選しているので、ぜひ参考にしてみてください。