- フリーランスエンジニアになるには経験年数ってどのくらいいるの?
- フリーランス案件の単価は経験年数でどのくらい変わるの?
- フリーランスに独立するタイミングはいつ頃か最適?
こんな疑問にお答えします。
ご紹介する「フリーランスエンジニアになるために必要な経験年数」を読むことで、フリーランスに独立する適切なタイミングがわかり、独立して失敗するリスクを減らせます。
この記事を書いている僕は現役のフリーランスエンジニアです。フリー歴は3年ほど。現在はフルスタックエンジニアとして大阪のWeb開発企業で働いています。それらの経験をもとに解説していきますね。
最初に結論からいうと、以下が経験年数別での目安です。
- 1年未満:経験を積んだ方がいい(例外あり)
- 1年以上~2年未満:早いけどなれなくはない
- 2年以上〜3年未満:わりと一般的
- 3年以上〜5年未満:十分なれるだろう
- 5年以上:高単価案件狙える
上記のとおり。詳細は記事で解説します。
フリーランスエンジニアになるタイミングを誤ると、スキル不足で苦労する可能性が高いです。
なるべく低リスクで安全にフリーランスに転向したい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
前提:フリーランスエンジニアになるには実務経験が必要な理由

前提として、フリーランスエンジニアになるには実務経験が必要な理由を解説します。
- 実務経験があれば案件の幅が広がる
- 契約ベースの仕事だから信頼が必要
順に見ていきましょう。
実務経験があれば案件の幅が広がる
フリーランスは基本的に即戦力の枠なので、実務経験が重視されています。
実務経験の年数が多いほど、案件の幅が広がります。
- 未経験の案件数:ほとんどない
- 実務経験3年以上の案件数:多い
上記のとおり。
希望の案件に参画するには、多くの求人の中から選べた方がいいですよね。
なのでフリーランスになるなら、実務経験が多いほど有利です。
とはいえ、実務経験1年ほどあれば、フリーランス案件は意外とあったりするんですよね。実際、僕はJavaの経験1年で独立しました。
以下記事では、実務経験1年でフリーランスエンジニアになる方法やメリットを解説しているので、経験1年ほどの方は参考にしてみてください。

契約ベースの仕事なので信頼が必要だから
フリーランスは正社員と違って契約ベースで仕事をします。
そのため、スキル不足だと契約を切られるリスクがあるんですよね。
たとえば、
- スキル不足で納期に間に合わない
- 技術的な質問が多すぎる
とかになってくると、戦力外通告される可能性が高まります。
また、基本的にフリーランスは、正社員のように現場で教育はされないです。つまり、自分でスキルを磨いていくしかないんですよね。
そのため、独立前になるべく経験を積んでおくことが、フリーランスとして成功するためのポイントです。
とはいえ、フリーランスになってから、スキルアップするという選択肢もありです。むしろフリーの方が、「契約」といういい意味でのプレッシャーがあるので、逆にやる気が出る人もいるのではないかと。僕自身がそのタイプでしたので。
効率の良いスキルアップのやり方は、以下で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

フリーランスエンジニアになるために必要な経験年数の目安

エンジニアがフリーランスになるには、どのくらいの経験年数が必要なのでしょうか?
実際はエンジニアによってスキルレベルの個人差はあります。ですが今回はそういったスキルの個人差を抜きにして、あくまで「経験年数のみ」の観点で解説していきますね。
以下の順で見ていきましょう。
- 1年未満:経験を積んだ方がいい(例外あり)
- 1年以上~2年未満:早いけどなれなくはない
- 2年以上〜3年未満:わりと一般的
- 3年以上〜5年未満:十分なれるだろう
- 5年以上:高単価案件狙える
0年〜1年未満:経験を積んだ方がいい(例外あり)
まず、エンジニアの実務経験が1年未満のケースですね。
結論、実務経験が1年未満ならフリーランスになるのは早いので、あせらずに正社員で経験を積む方が賢明です。
理由としては、1年未満だと案件がほとんどないからですね。もし運良く案件が見つかったとしても、参画後に仕事でついていけずに離脱する可能性が高いです。
また、技術面で言うと、実務経験1年未満なら
- 全くスキルがない
- 基本的なプログラミングスキルやテストスキルはある
くらいのレベルかなと。
これだと指導を受けながらでないと開発できない可能性が高いので、即戦力を必要とするフリーランスになるのはまだ早いと考えられます。
例外もある
とはいえ例外があるのも事実です。
インターネットで検索すれば「実務経験半年でフリーランスになって成功した」という事例もみかけます。
たしかに世の中には実務経験半年や、あるいは未経験からフリーランスになる強者もいるのは事実。しかし、そういった事例は一部の人たちであって、万人に当てはまる再現性の高い事例ではないです。
もちろん1年未満でもきちんとリスクを知った上で独立するならアリでしょう。
1年以上~2年未満:早いけどなれなくはない
経験年数が1年から2年未満の場合は、「フリーランスになるにはちょっと早いけど、なれなくはない」ですね。
なぜなら、実務経験1年だったとしても、実務1年向けの案件を保有しているフリーランスエージェントもあるからです。
問題なのは実務1年や2年で独立した後ですね。独立後にも継続的にスキルアップができるなら、早くにフリーに転向するのも良いかなと。
実務経験1年から2年未満のスキルレベルは?
参考までに、実務経験1年から2年未満のスキルレベルは、
- 自力で開発できる
- 指導を受けながらであれば一通りこなせる
上記のイメージですね。
まだ一人称で仕事をするには早く、上級者の指導のもとであればこなせるレベルかと。
もちろん人によっては経験年数1年でも、バリバリ仕事できる人もいます。
なので、
- ある程度スキルに自信がある
- しばらくは、しんどい時期が続く覚悟を持てる
上記のどちらかに当てはまるのであれば、独立してもOKといえるでしょう。
2年以上〜3年未満:わりと一般的
エンジニアの経験年数が2年以上3年未満であれば、わりとフリーランスになっている方は多いですね。
実務経験2年以上3年未満のスキルレベルは?
2年以上3年未満のスキルレベルのイメージとしては、
- 一人称で仕事ができるようになってくる時期
- 複雑な問題を解決できる
- 最新技術をすばやくキャッチアップして周囲に共有できる
- システムのパフォーマンスや保守性も意識できる
上記のとおりです。僕もエンジニアの経験が2年過ぎたあたりから、一人称で仕事ができるようになってきたんですよね。
あと2年の経験があるならフリーランス案件は十分みつけられるかと。
3年以上〜5年未満:十分なれるだろう
経験年数が3年以上から5年未満であれば、フリーランスになるには十分なスキルがある想定です。
よく「エンジニアが一人前になるには3年が必要」という方が多いですが、僕もその通りだなと思います。
- 高度な専門性がある
- 問題発生時に「提案」ができる
- 実装や問題解決のスピードが早い
- バグの原因になる仕様やコードを予測できる(事前に問題発生するのを防げる)
実際、フリーランスエージェントのサイトをみると、実務経験3年以上で募集している案件は多いです。
なので3年以上の経験があるなら、独立してもほぼ問題ないといえるでしょう。
5年以上:高単価案件狙える
エンジニアの経験年数が5年以上あるなら、フリーランスになってもほぼ問題ないと考えられます。
さらに5年以上の経験があれば高単価案件も狙っていけるでしょう。
実務経験5年のスキルレベル
5年のスキルレベルとしては、
- 高度な専門知識がある
- プロジェクト全体を俯瞰して見れる
- システム全体の設計、開発や運用ができる
- 正確性とスピードを兼揃えた実装ができる
上記のイメージですね。
実務経験5年以上のエンジニアはめちゃくちゃ需要が高いので、より希望の案件を見つけやすいかなと。
経験年数別でみるフリーランスエンジニアの単価の目安

フリーランスエンジニアは経験年数によって単価も変わってきます。
以下2点について解説します。
- レバテックフリーランスの調査結果
- 筆者の経験年数別での単価
レバテックフリーランスの調査結果
まずは大手フリーランスエージェントの「レバテックフリーランス」の調査結果です。
| 経験年数 | 平均単価 | 平均年収(平均単価*12ヶ月) |
|---|---|---|
| 1年未満 | 40万円 | 480万円 |
| 1~2年 | 47万円 | 564万円 |
| 2~3年 | 56万円 | 672万円 |
| 3~5年 | 62万円 | 744万円 |
| 5年以上 | 67万円 | 804万円 |
上記の表は、案件数の多いJava(Web系)を使用言語としています。
表をみると、1年未満の平均単価は40万円と低く、2~3年になると平均単価は56万円と一気にあがっていっているのがわかりますね。
筆者の経験年数別での単価
参考までに、実際に僕がフリーランスエンジニアに独立した当初から、現在に至るまでの単価を記載しておきます。
- 実務経験1年:単価40万円
- 実務経験2年:単価52万円
- 実務経験3年:単価60万円
上記のとおり。僕自身は実務経験1年のタイミングで独立しました。そのため最初は単価が40万円と低かったのですが、そのままフリーランスとして実務経験を積み上げていった結果、単価もあがっていきました。
フリーランスになった後も、もちろん実務経験としてカウントされます。最初は単価が低くても、経験を積んでいけば上げていくことは可能です。
以下では、僕が実際にフリーランス案件探しの時に利用したことのあるおすすめのエージェントを紹介しています。フリーランス案件を探す際や、キャリア相談してみたい方は、ぜひ活用してみてください。

フリーランスエンジニアに独立するタイミング

ではフリーランスエンジニアに独立するタイミングはいつがいいのでしょうか?
結論、「実務経験が1年以上あるなら、自身が独立したいと思ったタイミングでOK」というのが僕の意見です。
結局のところ、独立後にでもスキルアップはしていけますし、むしろスキルアップするしかない環境に身を置いた方が成長スピードも早かったりしますからね。
とはいえ、もっと慎重に考えたいという方もいると思いますので、独立するタイミングは以下を参考にしてみてください。
- 実務経験を積んでから
- 案件獲得の目処が立っている
- 十分な貯金がある
- 引越ししてから
- 環境を変えたいと思った時
実務経験を積んでから
実務経験を積んでから独立するのが最も安全ですね。
- 最低ラインとしては1年以上
- 安定を重視するなら2〜3年以上
「早くフリーランスになりたい」という方は、最低でも1年は経験を積む。「なるべくリスクを増やさずフリーランスになりたい」という方は2〜3年の経験を積んでから独立が安全かなと。
実際に応募できるフリーランス案件がある
実際に応募できるフリーランス案件があるなら、独立のタイミングとしては良いといえます。
- 知人や友人に案件を紹介してもらえる
- フリーランスエージェントから案件を紹介してもらえる
上記のイメージです。
ちなみに今の自分のスキルで応募できる案件があるかを知るなら、フリーランスエージェントに「自分に合う案件は紹介してもらえるか?」を聞くのが効率いいです。
以下記事でおすすめのフリーランスエージェントをまとめているので、案件探しやキャリア相談をしてみたい方は参考にしてみてください。

十分な貯金がある
何かあった時に備えて十分に貯金してから独立するのが安心ですね。
やはりフリーランスは不景気の際や、コロナなどのウイルスが流行ったりしたときに、真っ先に切られるリスクはありますからね。
そういうリスクを考慮するなら、半年から1年くらいは生活できる貯金をしておくと良いかなと。
引越ししてから
引越ししてからフリーランスの案件を探して独立するのもありです。
フリーランス案件は住んでいる地域によっては、なかなかいい案件が見つからない場合があるからです。
- 地方の田舎に住んでいる→案件数は少ない。希望条件に合った案件を探しにくい
- 東京都内に住んでいる→案件数が多い。希望条件にあった案件を探しやすい
上記のイメージですね。
地方の田舎と東京都内を比較すると、案件の見つかりやすさや単価面で差が生まれます。
フリーランスエンジニアに向いている人の特徴

フリーランスエンジニアに独立した方が、メリットがある人の特徴を挙げていきます。
下記3点のいずれかに当てはまる方はフリーランスが向いているでしょう。
- 今の収入に満足していない
- 専門スキルを磨く事に集中したい
- 会社に縛られたくない
今の収入に満足していない
会社員で今の収入に満足していない方は、フリーランスエンジニアが向いています。
フリーランスエンジニアになれば、収入が伸びる傾向にあるからです。
僕自身、会社員エンジニアの時は給料が手取り17万円でしたが、フリーランスになってからは月収60万まで伸びたんですよね。
会社員はクビになるリスクがほぼないので、安定性は高いです。でも給料は全然あがらないってエンジニアが多いのも事実。フリーランスエンジニアであれば、2~3年の経験があれば月50万~60万前後はもらえる可能性が高いです。
手取り20万くらいで消耗しているのであれば、フリーランスエンジニアに独立して年収を底上げするのが良いかなと。
専門スキルを磨くことに集中したい
専門スキルを磨くことに集中したい方はフリーランスエンジニアが向いています。
なぜなら、会社員だと言われた業務しかできないので、雑用とかやりたくない業務もさせられるケースが多いからですね。
フリーランスエンジニアは契約で決められた業務以外は、基本的にはさせられないので、社内特有の雑用や電話対応、社内会議なども参加しなくて良いです。
なので、業務に集中して専門スキルを伸ばしたい方は、フリーランスエンジニアになるのが効率よくスキルアップできるかなと。
会社に縛られたくない
会社に縛られてくない方はフリーランスエンジニアが向いています。
たとえば、会社員だと会社の規則に従わないといけないので、副業禁止だったりすると副業できないですよね。一方で、フリーランスは基本的に副業OKです。
あと会社員は上司からみて社内の人間なので、言いやすく強くあたられやすい傾向にあります。フリーランスは参画先の社員からすると、社外の人間なので、基本的には丁寧に接してくれる人が多いです。(現場や人による部分もありますが)
会社に縛られずストレスを下げたい方は、フリーランスエンジニアになってみると良いですよ。
以下では、フリーランスエンジニアになるために必要な準備についてまとめていますので、フリーランス転向を希望している方はぜひ読んでみてください!

フリーランスエンジニアになるステップ

さいごにフリーランスエンジニアに独立するステップもご紹介します。
フリーランスになる流れを知っておきたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
以下記事でフリーランスエンジニアになるロードマップを解説しているので、詳しく知りたい方はチェックしてみてください。

STEP1.実務経験を積む
まずは実務経験を積みます。目安は以下を参考にしてみてください。
| 経験年数 | 案件の見つかりやすさ | 単価の目安(Java言語の場合) |
|---|---|---|
| 1年未満 | 非常に見つけにくい | 40万円 |
| 1年以上~2年未満 | 見つけにくい | 47万円 |
| 2年以上〜3年未満 | 普通 | 56万円 |
| 3年以上〜5年未満 | 見つけやすい | 62万円 |
| 5年以上 | 非常に見つけやすい | 67万円 |
案件の見つかりやすさについては、筆者独自の体験とフリーランスエージェントサイトによる、フリーランス案件数をもとにしています。また、単価の目安については、レバテックフリーランスの調査結果をもとにしています。
STEP2.フリーランスエンジニアの案件を探す
次にフリーランスの案件を探します。
フリーランス案件を探す方法は以下の3パターンが主流です。
- 自分で企業に直接営業して獲得する
- 知人や友人から紹介してもらう
- フリーランスエージェントから紹介してもらう
自分で企業に直接営業して獲得できれば、単価が直接入ってくるので高単価を狙いやすいメリットはあります。
以下記事でフリーランスが直接契約するメリットを解説しているので、気になる方はチェックしてみてください。

なお、フリーランスエージェントなら案件紹介や企業への応募、面談手続きや契約手続きなど面倒な事務作業をすべて代行してくれます。
エージェントを活用されたい方は、以下記事で優良エージェントをまとめているので、こちらを参考にしてみてください。

STEP3.企業の採用担当者と面談する
案件に応募して面談依頼が来たら、企業の採用担当者と面談をしましょう。
なお、フリーランスエンジニアの面談は正社員のガチガチな面接とは違い、スキル面での話が多くなります。事前に対策して面談の通過率を上げたい方は、以下記事をチェックしてみてください。

STEP4.フリーランスエンジニアになる
企業から正式にオファーが来て承諾すればフリーランスエンジニアとして参画できます。
フリーランスエンジニアの初日に何をすればいいのか事前に知っておきたい方は、以下記事を参考にどうぞ。

また、フリーランスエンジニアになった後も継続的にスキルアップはしておきましょう。以下でおすすめのスキルアップ方法をまとめていますので、一度目を通しておいてください。

まとめ:フリーランスエンジニアになるために必要な経験年数

フリーランスエンジニアになるために必要な経験年数について解説しました。
ぜひ本記事で解説した内容を参考にしていただき、独立するメリットやリスクなどを考慮した上で、フリーに転向してみてください。
以下記事もあわせて参考にしてみてくださいね。


