- 新人エンジニアだけどわからないことが多すぎる…
- 仕事についていけなくてこの先が不安…
- エンジニアとしての仕事の進め方を知りたい
こんなお悩みにお答えします。
ご紹介する「新人エンジニアがわからないことだらけの理由と対処法」を読めば、仕事についていけない時にとるべき行動が明確になり、モチベーションの低下を防げるようになりますよ。
この記事を書いている僕はエンジニア歴5年目です。現在はフリーランスエンジニアとして生活しています。それらの経験をもとに解説しますね。
新人エンジニアがわからないことだらけの理由

新人エンジニアがわからないことだらけの理由は以下の通り。
- IT業界は覚えることが多い
- 専門用語が多すぎて意味不明
- 1つを覚えるのに関連項目の理解が必要
- ググっても情報がない場合がある
- プログラミングが理解できない
- 仕事の進め方がわからない
- 開発をさせてもらえない
- なにをいっているのかがわからない
- 質問したら怒られる
- 何がわからないかがわからない
IT業界は覚えることが多い
IT業界は覚えることが非常に多いです。
なぜなら、システムを開発するためには膨大な知識が必要だからです。
とはいえ、どんなに凄腕のベテランエンジニアでも、全てを把握している人はいません。
なので全てを覚えようとするのではなく、「必要な知識を必要な時に取り入れる」ことが大事です。
専門用語が多すぎて意味不明
専門用語が多すぎて意味不明ですよね。
上司から会議に参加するように言われ、参加はするけれど、特に何も発言することなく会議が終わる。そして会議の内容は専門用語が多すぎて、話が理解できない…。
これは新人エンジニアなら誰しも通るみちです。特に最初の数ヶ月は続くでしょう。でも決して自身だけがついていけていないわけではないです。他の新人エンジニアも同じ。
とはいえ、意味がわからないなりにも不明点はメモしておくといいです。後でわからなかった用語を調べるなどの努力はしておいた方が、その先の成長度合いが変わってきます。
1つを覚えるのに関連項目の理解が必要
IT業界は1つの事象を理解するには、他の関連情報も把握しておく必要があるケースが多いです。Aを理解するにはBを理解しないといけないという感じですね。
たとえば、こんなケースはあるあるかと思います。
- CSSで要素を固定で配置する方法が知りたい
- 調べたところ、position: absolute;がいいと知る
- 「2」を使うには親要素にposition: relative;をつけない
- position: relative;とは何か?をまた調べる…
上記の通り。
つまり、1を理解するには、position: absolute;とposition: relativeの二つを理解しないといけないといった感じです。
エンジニアはこういったケースが本当によくあるので、根気強く調べる必要があるんですよね。
ググっても情報がない場合がある
「わからないことはとにかくググれ」と上司にいわれるので、とりあえずググるけれど、そもそも欲しい情報がでてこない!ときってありますよね。
その業界独自の仕様や、用語を扱っている現場に起こりやすいです。
この場合は有識者に聞くしかないのですが、聞く相手とのコミュニケーションがうまく取れず、悩んでいる新人の方も多いのではないでしょうか。
プログラミングが理解できない
プログラミングは習得難易度が高く、慣れるまではわからないことだらけの状態が続きます。
なぜ慣れるまでわからないことが多いかというと、
- プログラミングの基礎文法の理解
- コードの書き方
- エラーの意味や解決方法
- 言語独自の仕様
- 他人が書いたコードの読み方
などなど。覚えることが多いんですよね。
そのため、多くの新人エンジニアは、「プログラミングはわからないことだらけ」だと感じてしまうのです。
以下記事では、プログラミングが全くわからない時の対処法を解説しているので、よければどうぞ。

仕事の進め方がわからない
仕事の進め方がわからないのもあるあるですね。
上司から業務指示をされて、その場では「はい、わかりました!」と返事はするけれど、いざ席について仕事を進めようとすると何から手をつければいいかわからない…といった感じです。これは僕も初めの頃よくありました。
もちろんわからないことはその場で聞くべきなんですが、時間がなかったり、聞くタイミングを逃したりしてしまうこともありますよね。
開発をさせてもらえない
開発スキルを磨きたいのに、肝心の開発をさせてもらえないとつらいですよね。特に新人エンジニアは初めは雑用をさせられるケースが多いです。
開発させてもらえないと、エンジニアとしてなかなか成長できないです。
僕自身、入社してから最初の1年間は下記の雑用をさせられていました。
- 電話取り
- お茶だし
- 出社時と退社前の社内清掃
- テスター
まだテスターや電話取りならわかりますが、さすがに「お茶だし」は嫌でしたね…。経理や総務、営業がいない職場だったので、仕方なかったんですが。
こんな感じで初めは雑用をさせられるのは仕方のないことです。でも万が一、半年以上など長期間雑用だけをさせられるようでは、その会社は新人エンジニアを育てる意思がないです。
それだとエンジニアとしてスキルが身につかないので、その際は転職を考えたほうが良いでしょう。
なにをいっているのかがわからない
上司と会話をする際に、上司がなにをいっているのかがわからないときありますよね。
上司にとっては当たり前の用語でも、新人にとっては意味不明なことはよくあります。
特にIT業界は専門用語が多いので、上司もひとつずつ新人相手にわかりやすく説明するのも労力がいるんですよね。
なので新人が頑張って勉強して1つずつ用語を覚えていくしかないのですが、そんなにすぐに全ての用語を把握できるわけではないですよね。
なので、会話でわからない用語が出てきたらその都度聞くとか、メモをしておいて後で調べるなどの工夫はしておくといいでしょう。
質問したら怒られる
「わからないことは聞いてね」といわれたので上司に質問したら、「そんなこともわからないのか!」と怒られた新人のかたもいるのではないでしょうか。
「いやいや、わからないことは聞いてっていったじゃん…」という感じですよね笑
そうしていくうちに徐々に質問が怖くなり、わからないことが放置されたままになるケースもあるでしょう。
エンジニアは職人気質ということもあってか、人当たりの良くない方が多い傾向にあります。もしくは、怒られるということは、質問の仕方が悪い可能性もあります。あとは納期が迫っていてみんなピリピリしていたりとかも。
とはいえ、質問しないと前に進まないのであれば、それはもうするしかありません。質問をせずに時間だけがすぎて納期に間に合わなかった時の方が、余計に怒られますからね。
何がわからないかがわからない
「何がわからないのかがわからない」
これは多くの新人エンジニアが抱えるつらい悩みといえるでしょう。
わからないことがわからないと、自分の疑問を言語化できないので、思い通りにいかず「つらい」と感じてしまうのです。
人は自分の思い通りに行かなかった時にストレスを感じます。質問をする際に、言葉が出てこないので、毎回先輩を困らせてしまうということもあるでしょう。
僕も質問をする際に、自分で何をいっているのかわからないことは多々ありました。
とはいえ、新人はわからないのは当たり前なので気にしなくてOKです。エンジニアとしての経験値が増えていくにつれて、良い質問の仕方もわかってきます。
新人エンジニアがわからないことだらけの時の対処法9つ

新人エンジニアがついていけない時の対処法を解説していきます。
これから解説する対処法は、ほぼ全て僕が実際にやってみて効果があると感じていることです。
以下の9つがその対処法です。
- 選択と集中する
- 努力しつつも時には開き直る
- 完璧主義より完了主義になる
- 不明点はすぐに調べる
- 制限時間を設ける
- 質問内容を事前にまとめる
- 論理的に考える
- 長期視点で考える
- 転職or独立する
- 何がわからないのかを把握する
順番に解説していきますね。
対処法1:選択と集中する
「選択と集中」が重要です。
エンジニアのほとんどの悩みは、「技術力」があがれば解消するからです。
たとえば、技術力があれば仕事を迅速に進められるし、周りからも賞賛されやすい。たとえその職場で人間関係が良くなかったとしても、技術力があるエンジニアの需要は高いので、好条件で転職したり独立することだってできます。
そのため、新人エンジニアは最初の2年間だけでもいいので、エンジニアとしてスキルを上げることに集中するといいでしょう。
スキルアップする方法
スキルアップする具体的な方法も解説しておきます。
結論として、以下の方法がおすすめです。
- 目標達成した先に得たいものを決める:技術力を高めて仕事をスムーズにこなせるようになりたい、2年後にフリーランスになりたい、経済力を高めて生活の自由度を高めたい・趣味や美容に投資したい・家族を余裕をもって養えるようになりたい等
- 目標を決める:Javaを1年以内に1人称で開発できるレベルになる、2年後にフリーランスになる、1年で資格を2つ取る等
- 目標達成のための手段を決める:平日は1日30分、休日は土日で10時間ほどUdemyやProgateでプログラミングを学ぶ、個人開発しながら学ぶ、コワーキングスペースを契約する等
最初に目標達成した先に得たいものを決めるべき理由は、目標だけを決めても、結局は「何のために頑張っているのか?」と努力の目的がわからず途中で挫折するからです。
だからこそ、最初にあなたが本当に手に入れたいもの(ゴール)を決めておき、その後に目標を決めます。そして目標達成のための手段を決めるという流れが、学習を継続しやすいのでおすすめです。
対処法2:努力しつつも時には開き直る
最初の2年間は特にエンジニアとして頑張った方がいいのですが、努力はしつつも時には開き直ることも大事です。
なぜなら、気負いすぎると精神を病んでしまう方もいるからです。真面目な人に多いですね。
仕事で多少のミスくらいなら、「まぁ仕方ないよね。次がんばろ〜」とうように気楽に考えることも大切です。もちろん上司の前で開き直ったその態度を見せるのはよくないです。
ただし、開き直るだけ開き直って、全く努力をしないこと。これではただサボっているだけで成長ができません。
「努力はしつつも、時には開き直る」
これがポイントですね。
対処法3:完璧主義より完了主義になる
完璧主義よりも完了主義になりましょう。
理由としては、エンジニアは常に納期との戦いなので、仕事のスピードが求められるからですね。
完璧にしようとした結果、納期に遅れてしまっては品質は良くても信頼性はよくないです。そして、新人がどれだけ完璧を追求したとしても、ベテランエンジニアからすればそれは完璧ではないことが多い。
だからこそ、完璧主義よりも完了主義になることが重要です。
- まずは作業を終わらせる
- 早くレビューをしてもらう
- 早くフィードバックをもらって修正する
これが新人が仕事を素早く正確に終わらせるためのコツです。
もちろん完了主義になった方がいいからといって、スピードを重視しすぎて適当に仕事をするのはよくないので、そこは注意が必要です。
対処法4:不明点はすぐに調べる
プログラミングにしても、専門用語にしても、不明点があった時はすぐに調べたほうが良いです。
理由としては、調べることを後回しにすると、後で調べることを忘れてしまいがちだからです。そうなると身につくはずの知識がつかないですからね。
もちろん打ち合わせ時などで、どうしてもすぐに調べることができない場合もあると思います。そのような時はメモをしておき、後でまとめて調べましょう。
調べる習慣がつけば、次第に知識がついていき、業務についていけるようになるでしょう。
僕自身も仕事に関わらず、日常生活でもなにかわからない用語とかでてきたときは、すぐに調べるようにしています。いまはAIも進化してきているので、すぐに欲しい情報は手に入れられますからね。
ちなみに下記で検索のコツについてまとめているので、知りたい方はぜひ参考にしてみてください。

対処法5:問題解決に制限時間を設ける
新人エンジニアの方は、事前に「〇〇分調べても分からなかったら質問する」と決めておくと良いですよ。
なぜなら、仕事をする中で問題が発生し、そこで詰まってしまい、時間だけが過ぎていくパターンがあるからです。
実際に僕は納期が迫っている時、いまでも「〇〇分調べても分からなかったら質問する」と決めている日もあります。
時間がかかっても、自分で調べて理解できるならまだ良いですが、理解できずに時間だけ過ぎていくのはよくない例ですからね。遅れをとるとまずい業務なら特に、質問した方が無難なこともあります。
あと、事前に上司に「〇〇分調べても分からなかったら質問していいですか?」と言っておくと、質問しやすくなりますし、自身の気持ち的に楽になるかなと。
対処法6:質問内容を事前にまとめておく
先輩に質問する際には、相手に伝わりやすいように、事前に内容をまとめてから質問すると良いです。
なぜなら、考えをまとめずに質問をすると、結局何を伝えたいのかが分からなくなりがちだからです。
特に新人エンジニアは、何が分からないのか分からないことも多いので、余計に意味不明なことを言ってしまうこともあります。先輩エンジニアもベテランだからといって、新人の言いたいことが全てわかるわけではありません。
そのため、事前にまとめてから質問するのはおすすめです。
下記でエンジニアの質問の仕方を解説しているので、ぜひ一度目を通してみてください。

対処法7:論理的に考える
エンジニアは論理的思考力が必要不可欠です。論理的に考えないと、問題を正しく理解することができず、解決までのスピードが遅くなるからです。
プログラミングで詰まってしまった時に、「あれ?結局自分は何がしたかったんだっけ…」となることはよくあります。
もし論理的に考えられるようになると、下記のような考え方ができます。
- そもそもの問題は何?
- 何でここでつまずいたの?
- どうすれば解決できる?
上記の通り。
目的と達成するために必要なことが明確になるので、問題解決がスムーズにできます。
新人のころから、論理的に考える習慣を身につけておくといいですね。
対処法8:長期視点で考える
新人エンジニアの方は、長期視点で考えてみるとモチベーションを維持しやすいです。
というのも、新人エンジニアは「今のつらいこと」に焦点が合わさりやすいです。
ITエンジニアは経験を積めば一気に市場価値が高まります。実際に僕は、正社員として入社した1年目は時給1200円でしたが、1年後に派遣エンジニアに転職しようとしたところ、時給2000円以上を提示されたこともあります。
1年もエンジニアとして経験を積めば、市場価値は高まります。全くの未経験者と1年の経験がある人とでは、IT業界での需要度は大きく変わってくるからです。
なので、長期で考えた方がモチベーションを保ちやすです。
「毎日スキルを磨いていけば1年後2年後の自分はきっとできるようになっている。だからつらいのは今だけ」
こんな感じに長期目線で考えた方が、今がつらくても乗り越えられると思います。
対処法9:転職or独立する
そもそも人間関係が悪くて悩んでいる新人エンジニアの方もいると思います。
そういった方は転職するか独立するのもありです。たとえば、上司からパワハラなどを受けている場合は、早急に転職すべきでしょう。技術を身につける前に、身を滅ぼしてしまいかねません…。
実務経験1年あれば転職は可能です。2年の経験があればフリーランスもありでしょう。転職や独立は決して逃げではありませんし、むしろ今よりも好条件になるケースが多いです。
環境が良くなれば、収入面でも技術面でもプラスになるケースはありますからね。
対処法10:何がわからないのかを把握する
まずは、自分が何についてわからないのかを把握するところからはじめましょう。
わからないことには必ず原因があり、その原因を言語化して突き詰めていくことが、問題解決の最短ルートだからです。
たとえば、PCのメモに何がわからないのかを自分なりに書き出してみるといいです。
実際、僕は現時点でエンジニアを4年ほどやっていますが、いまだにわからないことは多いです。不明点が出てきた時は、要点を箇条書きにしてまとめることはよくあります。
一つずつわからない問題について調査し、自力で解決できない部分は上司に質問をなげています。そうやって一つずつ飛ばさずに、着実にクリアしていけばOKです。
まとめ

新人エンジニアはわからないことだらけです。つらくてやめる方もなかにはいます。
僕も最初は不明点が多く、仕事ができなさすぎて、本当にやめようかと転職エージェントに相談したことがありました。
ただこの記事で解説した対処法を実践した結果、つらい状況を乗り越えることができ、エンジニア歴約2年の時点で一人称で開発できるレベルになれました。
エンジニアとして実務経験を2年ほどつめば、圧倒的に市場価値の高い人材になれるので、ぜひ長期視点をもって継続してみてくださいね。