新人プログラマー(エンジニア)1年目の実務内容ってどんな感じ?
こんな疑問にお答えします。
今回は僕の体験を基に「プログラマー1年目で行った実務内容や目標設定のやり方」をまとめていきます。
新人プログラマーの方や、これからプログラマーを目指す方の参考になれば幸いです。
記事の後半では「プログラマー1年目でやっておくとプラスになること」についても解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
プログラマー1年目で行った業務内容
プログラマー1年目で僕が行った業務内容は以下の通りです。
- 入社
- 1〜4ヶ月:研修・プログラミング・テスト
- 5〜8ヶ月:プログラミング・テスト
- 9〜12ヶ月:設計・プログラミング・テスト
入社
僕は2020年にプログラミングスクールを受講しました。スクール卒業後は3ヶ月間転職活動をし、未経験からエンジニアに転職できました。
勤務先は大阪の受託開発企業で、少人数の小さな会社です。
入社当日はめちゃ緊張しましたが、特に人間関係のいざこざもなく、半年くらいで職場の雰囲気にも慣れました。
1〜4ヶ月:研修・プログラミング・テスト
プログラマー1~2ヶ月目は、主に研修でプログラミング言語「Java」の学習を行いました。Javaの文法やメソッド、クラスや継承といったプログラミングの基礎を学んでいました。
僕は入社する前、プログラミングスクールでRubyを学習していたので、基礎的なことはなんとなく理解できていた状況です。なので最初はスムーズに研修を進められました。
ただJavaはRubyと違ってコードの記述量が多くて習得難易度が高い為、後半はかなりつまずいた記憶があります。
3ヶ月目あたりからは、企業のWebサイトのスマートフォン対応を行いました。主にHTMLとCSSと少しだけJavaScriptを使っての開発です。HTMLとCSSはProgateで慣れていたのと、プログラミングスクールでも習っていたので簡単でした。
スマートフォン対応の作業が終わってからは、実際にWebサイトで動きに不具合がないかの動作確認のテストを行いました。
5〜8ヶ月:プログラミング改修・テスト
5ヶ月目以降は、Javaを使って企業の既存システムの改修作業やプログラミングのテストを行ないました。
改修といっても、ベテランエンジニアがほぼ答えを書いてくれているエクセルの手順に従って、プログラミングをしていくだけの作業です。
既存のシステムに新しい画面を追加する作業でしたが、HTMLのテーブルが分からず苦戦しました。ググったり、先輩に聞いたりして、なんとか乗り越えました。
9〜12ヶ月:設計・プログラミング・テスト
9ヶ月目以降は、引き続きプログラミングとテストをしていました。あと、設計書の作成も行いました。
設計書はあらかじめ似ている設計書をコピペして、編集していくものだったのですが、これも初めての作業でなかなか苦戦しました。先輩エンジニアに頼りまくりでしたね。
設計書を作成した後は、設計書を基にプログラミングで画面を作っていきます。
開発は主にJavaを使って以下のことをやりました。
- 画面から画面の移動
- データベースから値の表示をさせる
- データを削除する
- 入力データをクリアする
最初は先輩に聞きまくりでしたが、徐々に質問しなくてもできるようになってきて、楽しくなっていきました。
「プログラミングをする→エラーが出る→仮説検証をする→思い通りになる」という感じです。
プログラマー1年目で大変だったこと
プログラマーを1年やってみての感想ですが、正直にいうと「きつい5割」です。どの仕事もそうだと思いますが、特に初めの3ヶ月は覚えることも多く大変です。
僕自身、7ヶ月目あたりで真剣に転職を考えたこともありました。
ここからは「新人プログラマー1年目で大変だったこと」を解説していきます。事前に知っておくことで対策できることもあるので、参考にしてみて下さい。
1:何がわからないのかがわからない
一つ目は、「何がわからないのかわからない」です。
IT用語を調べても、専門用語を専門用語で解説されるので、なんとなくの理解で終わることが大半です。調べてもわからないことも、多々ありました。
プログラミングでエラーが発生したときに「何故エラーが発生しているのか」もわからないので、質問しようにもなかなか言語化ができないといった状況になっていました。
でもこの経験が、良い言語化トレーニングになり、日常でも上手く言語化できるようになった気がします。
2:質問しにくい
エンジニアは打ち合わせ以外は、基本的にパソコンと向き合っているので、声を出す機会が少ないです。なので、基本的に職場は静かです。
その静かな中で、新人が先輩に話しかけるのは割と勇気がいりました笑。同期の新人の方も、どこか気まずそうな感じで先輩に質問している姿も度々見受けられたくらいです。
とはいえ静かな中で、上司に話しかけにくいのは、慣れの問題です。個人的に一番苦痛だったのは、調べて分からないから質問しているにもかかわらず「なんでそんなことも分からんの?」といった雰囲気で対応されることでした。
僕は「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」という気持ちでやっていまいたが、なかなかつらかったです。
ベテランエンジニアも人間なので、人当たりがよくない人もいれば、めちゃめちゃ優しい人まで多種多様です。
3:実務についていけない
プログラマー1年目は覚えることが多いので、実務についていけないのは普通のことです。打ち合わせでは新人がいても関係なく、業界用語が飛び交うので、僕も話についていけないことは多々ありました。
いつも打ち合わせの終わり間際で「何か不明点ある?」と聞かれるのですが、何が不明なのかわからないので、質問したくても何を聞けばいいのかわからないことも多かったです。
理解しないまま案件に参画し、いざ開発をしようとしても、「何から手をつければいいかわからない」状態になり、度々怒られることもありました。
さすがにこのままではダメだと思い、打ち合わせではわからなくても人の話に耳を傾け、不明点はメモを取る癖をつけました。
とにかくわからないことは、自分で調べたり先輩に聞いたりして、自分が理解をしてから開発を行うように心がけました。
この心がけを意識し始めてからは、プログラミングのエラーで詰まった時も「なぜエラーになったのか?」「どうすれば解決できるのか?」とものごとを論理的に考えられるようになったので、よかったと思います。
4:とにかく辞めたい衝動に駆られる
入社して7ヶ月経ったあたりから、真剣に転職を考えました。僕は元々Webマーケターになりたかったので、Webマーケターの道を進もうと考えたのです。
でもプログラマーになってから、まだ半年くらいしか経っていなかったので、まだエンジニアの楽しさとか何も分かっていないと思い、転職は踏みとどまりました。
「石の上にも三年」は長いけど、せめて1年はものごと継続してみないと、見えてこないものもあると思います。
結果的にこの記事を書いている現在は、一人称で開発ができるフリーランスエンジニアになれているので、あの時諦めなくてよかったのかなと。
職場によっては、パワハラ上司がいて、精神的に病んでしまう可能性もあると思います。そういった職場に当たってしまった場合は、現場を変えてもらうか転職するかなど、対策をしたほうが良いですね。
プログラマー1年目で楽しかったこと
プログラマー1年目で楽しかったこともあるので、そちらも解説していきます。
1:研修でプログラミングの基礎を理解できた
僕はプログラミングスクールのTECH CAMPで、ある程度プログラミング言語の基礎は学習していました。なので、会社の研修を受けることで復習になり、さらに理解が深まりました。
研修はインターネットで無料で見れるJavaの学習サイトでやりました。Javaのクラスやインスタンス、条件分岐や繰り返し文などを学び、わからない点は都度上司に確認する流れで進めていった感じです。
基礎学習を終えると、上司からプログラミングの問題を渡され、それをひたすら解いていきました。課題を進めていくと、どんどん難易度が上がっていって、最終的に1つの問題を解くのに1日かかったりもしましたね。
でも「徐々にプログラミングができるようになっている」という実感がわいてきて、楽しみながら学習できていました。というか給料もらいながら学べる仕事って、よく考えたらお得すぎますよね。
以下記事では、プログラマーのメリットとデメリットをご紹介していますので、よければ参考にしてみてください。
2:3ヶ月目で開発案件に参画
3ヶ月目にして、企業のWebサイトのレスポンシブ対応の案件に参画させてもらいました。
今までパソコン用の表示しか対応していなかったのを、スマートフォン用に表示させるためにHTMLやCSSを使って行う作業です。
僕はプログラミングスクールやProgateで、ある程度HTML CSSはできるようになっていたので、あまり苦戦することなく開発を進められました。
新人ながら自分の思い通りに開発を進められたことに、楽しさを感じました。
3:実務経験を積んでいるという感覚に浸れる
僕がプログラマーを目指した理由の一つとして、「技術力を高めて収入を増やしたい」というのがありました。プログラマーは給料をもらいつつも、スキルを磨けるので、仕事に対するモチベーションは保ちやすかったです。
前職は販売員でしたが「もし会社がなくなったら自分にどんなスキルが残るのか?」を考えた時に、何も残らないという結論に至りました。
もちろん営業スキルやコミュニケーション能力とかは身に付きます。実際に僕も販売員を経験したことで、コミュ力が向上したと思っています。
ただプログラマーになれば、会社がなくなっても、自分の技術は無くならないです。そういった意味では、プログラマーはやはり将来性がありますよね。
プログラマ1年目にやっておくと良いこと
プログラマーとして1年間やってきて感じた、「これはやっておいた方が良い」というポイントをあげていきます。
その1:目標設定をする
プログラマーとして働く上で、目標設定は絶対にやっておいた方が良いです。
目標を決めることで、そこに向かっていくための道筋を考えて実行することができます。そうすることで、周りより圧倒的に成長できます。
例えば僕は「1年以内に基本情報技術者の資格を取る」という目標を立てましたが、その資格を取るために、隙間時間はIT用語の学習などに充てることができました。
もし目標を立てていなければ、わざわざ隙間時間に学習しようなんて思わないですからね。目標設定は、やっておいた方がプラスになります。
その2:自習はしておいた方が良い
業務外の時間でも、自習はできる限りやったほうが良いと思っています。1年間やってきて「これは1番大事だな」と思います。プログラマーといっても、仕事中ずっとプログラミングしているわけではないからです。
実務のみだと、経験値を貯めるのに時間がかかります。自習を取り入れることで、本業で覚えきれなかった部分を補えるのです。
僕は初めの2ヶ月は自習していましたが、それ以降プライベートを優先するためにやめてしまったので、めっちゃ後悔しています。
以下の記事では、新人エンジニアが勉強しないデメリットについて解説していますので、参考にしてみてください。
その3:調べてもわからないなら質問する
エンジニア界隈では「ググり力が大事」と言います。正直、新人が実務でわからないことをググったところで、わからないことが多いです。
例えば問題の答えを知ったところで、「なぜそうなるのか?」まで理解するには、その答えの前提知識がなければ無理だったりします。
なので「絶対に上司に聞かないとわからないこと」が出てきます。自分で調べてもわからないことは、素直に上司に聞いた方が良いです。
現場によっては質問すると怒る上司がいますが、これは仕方ないとわりきりましょう。むしろ聞かずに時間だけが過ぎてしまい、後で上司に終わっていないことがバレたほうが怒られますからね。
以下で良い質問の仕方をご紹介していますので、1度目を通してみてください。
その4:メモは取るべき
プログラマーは覚えることが多いので、「メモを取らなくても良い」と指導する方もいますが、個人的にメモはとったほうが良いと思っています。メモを取るといっても、紙じゃなくてもPCの中のメモでもOKです。
IT用語など調べたらすぐにわかることはメモしなくてもいいですが、苦労して見つけた情報や調べても分からない業界用語は、メモをとったほうがよいですね。他にも仕事の進め方とかもです。
覚えることが多いからといって、メモを取らずに全てを実践で身につけようとしては失敗します。
その5:先輩エンジニアを分析する
先輩は未来の自分の姿っていいますよね。1年目で入った会社の先輩が、どのような技術を扱っているのかや、どのくらいの給料をもらっているのかを分析してみると良いです。
たとえば、何人もの先輩がエクセルでデータをまとめるだけの仕事しかしておらず、プログラミングを一切しないとかだと、多分その会社はプログラマーを育てる意思がなさそうですよね。
自分が将来なりたいエンジニア像は、「その会社で実現することができるのか?」がある程度わかると思うので、分析してみると良いですよ。
以下では、プログラマー2年目のレベル感や年収について解説していますので、1年目の方も参考にしてみてください。
プログラマー1年目はきついこともあるけど続ける価値あり
プログラマー1年目はつらいこともあります。ただ続けていくことで、技術力や市場価値が上がっていくので、ワクワク感があります。
リモートワークでプログラミングをしながら働きたい方や、自分で何かサービスを作って世に出したい方は、エンジニアを続けるべきです。
僕は一度プログラミングの独学に挫折して、エンジニアになるのを諦めました。ですがプログラミングスクールに行って再度「エンジニアになろう」と決意し、結果的になれたので、あの時の決断は間違ってなかったと思っています。
今では念願のフリーランスエンジニアにもなれたので、ここまで頑張ってきてよかったなと思います。
下記記事では、新人エンジニアが気をつけると良いことをまとめていますので、あわせて読んでみてください。